2013年11月14日木曜日

本の雑誌


 『本の雑誌』12月号 本の雑誌社 648円+税 

特集 町から本屋が消えてゆく!?


海文堂書店の長い一日。 青山ゆみこ

かつてそこに本屋があった  杉江由次

町の本屋はむしられっぱなし  永江朗

北書店の三年半  佐藤雄一

くすみ書房の絶えざる挑戦!  黒田信一

本屋さんが好きだ!座談会  井上理津子・島田潤一郎・朴順梨

浜本茂、一日書店員になる!

読者アンケート 本屋さんのここが好き、ここが嫌い

 
 
 
「海文堂書店の長い一日。」
 
 青山ゆみこさん(以下敬称略)が【海】の最後の一日を見事にまとめてくださった。

 あの930日が私にはもう遠い一日になってしまっているのだけれど、青山の文章を読んで、久しぶりに落涙(ウソ、しょっちゅう泣いている)。

 私も登場させてくれている。アウトロー本の話をしていて、
 

……

黒い軍手をはめた手で、最終日といっても変わりなく人文書の棚を整理していた【平野】が「あはあは」と笑った。

……

 

 わてはアホか?

 まあ、そうだが。

 他のスタッフはちゃんと賢いことを書いてもらっているのに。

「アンタはアホなことしか言うてないし、してないし!」

 青山の怒声が聞こえる。

 他にしていたことはGFたちと握手・抱擁やったし。

 そう言えば、かつてグレゴリ青山が【海】のルポをしてくれた時も、私は「アヘアヘ」だった。

 W青山! あなたたちは正しい!!

 お客さんにも取材。
 

……

 海文堂で話を聞いていると、本屋は本を売るだけの場ではないと気づかされる。本を媒体に、人がつながり、広がる、海文堂という「場」が、なにかの生物のように増殖し、運動体として膨れあがっているようにも感じられた。

 そして、最後の一人がレジを終えた。

……

 
 
 青山に感謝。君は心のGFだから……

『本の雑誌』の皆さんにも、お礼申し上げる。

 
 日記 1113日 水曜日

「ほんまに」の原稿のなかで、ゴローちゃんが悩んでいる文章がある。

Tさんの。

「店内に雨が降った。」で始まり、「昭和88年の夏のこと。」で終わるもの。

私は【海】のことだと思って読んだ。

(平野)