2024年5月23日木曜日

長い読書

5.21 先週平日に休みがなかったから用事が溜まっている。法務局、銀行、散髪、内科、本屋さん他買い物。歩き回って内科で血圧測ってもらったらいつもより低い。思わず「エーッ!」

5.22 仕事終わって明石で職場先輩の引退飲み会。18名参加、みんな気持ちの良い人ばかり。駅前の本屋さんに寄ったら昔馴染みの書店員さんがいらした。

 

 島田潤一郎 『長い読書』 みすず書房 2300円+税



 ひとり出版社「夏葉社」主宰のかたわら文筆も。

 小学生時代の本環境からはじまる。中学生になると音楽に熱中、大学で文芸サークルに入り創作し、芸術にもめざめる。卒業後は就職せず、小説家をめざす。花も実もない孤独と不安の青春生活を告白する。起業して、結婚して、子どもができて、義父の介護も経験。ずーっと本があった、読んできた。本への憧れ、読む喜びを語るが、時には苦痛もある。表題作は義父の介護に通う日々のこと。

〈ぼくは義父の家へ行く日々を過ごすうちに、だんだんと厚い本を選んで読むようになった。(中略、義父は日に日に弱り、一年経たず亡くなる)当時のぼくはそのことをうまく理解できなかった。だから、その代わりに、一所懸命本を読んだ。/それはいいかえれば、近くのことがなにも見えなかったから、遠くのものを目を凝らして見つめた、そんな日々だったのだと思う。〉

 栄町通の〈1003〉で購入、サイン入り。刊行記念冊子「【夏葉社】をつくった100冊」もいただいた。

(平野)