9.25 ヂヂイが書店員引退して13年になろうとしている。なのに、東京の出版営業さんから三宮でのイベントのお誘いをいただく。10月、神戸の書店創業者のお話会。せっかくなので参加申し込み。10月は大阪でも大きなイベントがある。こちらはまだ考え中。
9.26 朝晩過ごしやすくなった。日中は汗ばむものの、着替えるほどではなくなった。
六甲の古書愛好・タカさんから新刊書届く。感謝いたします。Xで精力的に発表している古書ばなしに加筆。
9.27 「朝日歌壇」より。
〈亡き兄がまとめし妣(はは)の短歌集読者独りの我が愛読書 (横浜市)瀬古修治〉
髙田郁 『志記 二 瑠璃と玻璃』 ハルキ文庫 角川春樹事務所 820円+税
江戸文政年間。医者を志す蔵源美津(くらもと みつ、播州生まれ)と刀匠を目指す高越暁(たかこし ぎょう、備前出身)は同年同月日の生まれ。ともに封建的な男社会で修業する。暁は次第に兄弟子たちの信頼を得ていく。一方、美津は先輩たちに比べて知識も技量も劣るし、診察見習いで患者から拒否される。優秀な後輩も入塾。暁と親交したいが、暁は関心なし。
美津が悩んでいる最中、海外からコレラが侵入。じわじわと国内に蔓延していく。被害の情報に江戸の医師たちは戦々恐々。美津は郷里の父を心配する気持ちを暁に打ち明けるが、暁は修業の覚悟を語り、突き放す。美津も自分を問い直す。コレラは江戸まで来ぬうちに収束した。
刀匠家のお手伝い・節が大出血し、暁が連れて来る。節が男性医師を拒み、美津が一人で診察する。的確な診断と治療を行い、師匠から励ましを受ける。美津もようやくスタート地点に立つ。
副題の「瑠璃と玻璃」は仏教の七宝。江戸いろは歌留多の「る」は「瑠璃も玻璃も照らせば光る」。美津の父(暁の火傷を治療)と暁の師匠がふたりのことを話題にする。
〈たとえ石ころに埋もれていたとしても、瑠璃も玻璃も、光を当てれば自ら輝きだす。(中略)「瑠璃と玻璃、見た目は全く別物だが、どちらも同じ宝の石さね。さながら、瑠璃は美津さん、玻璃は暁ってとこでしょうかねぇ」〉
『みをつくし料理帖』の「つる家」がちらちら登場。