2.11 15時からジュンク堂書店三宮店5階にて、「神戸にかつてあった 本屋のはなし」トーク会。井上涼店長とスタッフさんたちに助けていただいて、福岡宏泰(海文堂書店の最後の店長)と平野がくっちゃべりました(ここだけの話ですが、二人は「アリス」「ハイジ」と呼び合っております)。寒い中、雨模様の中、40名を超える方々が来てくださいました。海文堂のお客さんやサポーター、本好き・本屋好きの皆さん、ジュンク堂哲人・福さん、本屋業界盛り上げ実行委員長(仮称)・北さん、案内を告知してくださった方々、ありがとうございます。
本年はジュンク堂書店創業50年にあたり、その話から福岡・平野の本屋思い出話をいたしました。マイクなしで後ろの方にはお聞きづらかったかもしれません。本屋を引退した(敗退・退場)爺さんが悔やみごとを言ってもしようがありません。今もお商売を続けておられる本屋さん、通っておられる本屋さん、なくなったら困る本屋さんを大事にしてあげてください。それから、ジュンク堂さん・働く書店員さんには、しんどいこともありましょうが、日々の努力に感謝すると同時に、ますますの繁栄を祈念いたしております。
写真の果実はみずのわ出版提供の「酢橙」、参加の皆さんにおみやげ。海文堂ジイサンズも参加のGFたちからプレゼントもらいました。
それからそれから、私が最後に海文堂のことを書いてくださったクラフト・エヴィング商會・吉田篤弘さんの本を紹介し、一部読みました。『おかしな本棚』(朝日新聞出版、2011年)に書棚写真、海文堂のブックカバーがついたままの本2冊(林喜芳『兵庫神戸のなんどいや』、『わいらの新開地』共に冬鵲房)が写っている。『神様のいる街』(夏葉社、2018年)では神戸でも旅の思い出とともに「海文堂書店」の名が出てくる。
〈……古本は神保町で購めたが、新刊書店に並んでいる現役の本は神戸で買うことにしていた。具体的に云うと、東京でも買える本を、元町の〈海文堂書店〉で買っていた。それは、そうした決まりを自分に課していたのではなく、ひとえに〈海文堂書店〉が、どこか古本屋のような新刊書店だったからである。/本の並びの妙だった。二十四色の色鉛筆を、どんな順番で並べていくかという話である。(中略、古本屋の並びの巧まざる「奇異」や「妙」のよう)そうした絶妙さを小さな店構えの棚に見つけたのではなく、〈海文堂書店〉という、それなりの広さを持った二階建ての新刊書店の棚から感じとった。稀有なことだった。海にほど近い場所の力もあったかもしれない。海の近くの本屋で、刷り上がったばかりのあたらしい本や、見過ごしていた本を手に入れる喜び――。〉
後藤書店、元町ケーキ、エビアン、明治屋神戸中央亭、丸玉食堂、オリエンタルホテル、コットン、生田神社、六甲山……。神戸と東京神保町=「神様のいる街」を書いたエッセイと小さな物語。デザイナー・作家の若き日のこと。
〈神戸にいると、僕は神様の声が聞こえるのだ。〉
終了後、有志で飲み会。昨今の社会問題についても話が出たけれど、どうも全員左自由村の少数民族。迫害を受けぬようひっそり生きねば。
(平野)



