2020年12月31日木曜日

漢字暦

 12.25 仕事休憩時間に須磨の網敷天満宮参拝。

 孫の写真を年賀状に使いたいと言うと、「だ~め~!」と拒否される。今は何を言っても「いや~、だめ~」の返事。こっちが泣きマネするので面白がっている。

 12.28 休憩時間に須磨寺参拝。本日年内最終勤務。我が家は大きな事件もコロナ発症もなく、今年も無事終えようとしている。

「みなと元町タウンニュース」着。拙稿は「諏訪山界隈(4)」、文学史ではほぼ無名、江戸時代の俳人「它谷(だこく)」と昭和戦前の詩人・作家「猪原太郎」のこと。

「NR出版会新刊重版情報」着。連載「本を届ける仕事(19)」は喜久屋書店倉敷店の三玉一子さん。

両方ともまだウエブページにはあがっていない。


 

12.30 プラスチックゴミ出し忘れる。いつもと収集の曜日が違っていた。

机の前のカレンダー、新年は「白川静 漢字暦」(平凡社)『漢字の体系』(同社)のおまけ。

 


12.31 神戸も今朝は一気に冷えこんだ。

 本屋さん巡りは年明けの楽しみに。たまっている本を片付ける、つもり。

 どうぞ皆様良いお年をお迎えください。

(平野)

2020年12月26日土曜日

おそらあおいね

  12.21 大きな声では言えないけれど、娘と孫帰省。おとなしく暮らしましょ。おみやげは東京メトロのPR誌と「神保町が好きだ! 第14号」。



 12.22 孫と散歩、良い天気。孫が空を見て、「おそらあおいね、あきのおそらだね」。我が孫は詩人か? でももう冬だ。あとでママ(娘)に聞いたら、ご近所なかよしのおばあちゃまの話をそのまま覚えている。

「朝日新聞」大阪本社版夕刊に英語専門学校「パルモア学院」閉校の記事。1886年アメリカ人宣教師が創立、元町が発祥地。いずれ「元町原稿」で取り上げるつもりだが、残念。



  12.23 鵯越墓園、墓参り。日射し暖か。

 孫と遊んでときどきケンカして忙しいのでブログ進まず。

 尾崎真理子『大江健三郎全小説全解説』(講談社)を読み始める。大江の作家生活約60年、長編30作、中短編66作すべてを解説。年内には読了できないだろう。



平野)


2020年12月22日火曜日

パルモアサンタ

 12.17 図書館に返却に行くが、またも休館日に当たる。まったく頭になかった。午後買い物に行けば肝心な物を忘れて、引き返す。うっかり、ぽっかりのボケボケ。今年のボケ納めになるか。まだまだありそう。

 元町名物? パルモア病院のサンタクロース、ハシゴを登っているのか、ぶら下がっているのか?

 



12.19 図書館に返却して、ギャラリー島田DM作業。石井一男さんが注文を受けた絵が完成して届いて引き渡しに遭遇。母子像2点、見せていただく。眼福。そういう美術世界もあるんや。スタッフさんと先週の戸田・林「書物トーク」の話。語られた文学者や版元について知っているうすっぺらーいことを話す。

 

12.20 「朝日俳壇」より。

〈古本に刻の匂ひや冬日和 (横浜市)山田知明〉

〈文学館寒き書斎を再現す (相馬市)根岸浩一〉

 

 読書は、森まゆみ『子規の音』(新潮文庫2019年、初版2017年新潮社、初出は「波」201416年)。子規は病の床から五感で身の回りの景色をとらえてことばにした。短いけれど重厚な明治文人の生涯と交友。子規は日清戦争従軍から戻る船内で重態になり、神戸で下船。神戸病院入院、須磨、故郷松山で静養の後、帰京。その冬の句から。

〈冬こもり世間の音を聞いて居る /琴の音の聞えてゆかし冬籠 /音もせず親子二人の冬こもり〉



(平野)

2020年12月17日木曜日

路上のポルトレ

 12.14 河内の友から喪中はがき着、母上逝去。電話でお悔やみ。

 12.15 ようやく12月らしい寒さになった。

「朝日新聞」大阪本社版夕刊第一面に「命のビザ 神戸にユダヤ人がいた」の記事。1940年にナチスの迫害から逃れたユダヤ人難民(杉原千畝命のビザ)がシベリア経由で日本に。彼らは神戸でアメリカやオーストラリアに向かう船を待ち、数ヵ月間を北野町・山本通で過ごした。彼らの生活を支えた「共同体」の跡地(山本通1丁目)に地域住民との交流を紹介する案内板が設置されている。



 次の「元町原稿」用資料を見ている。今月末提出の原稿もできていないのに。あっちこっちでどっちつかず。机の周りは資料本がとっちらかっている。

  12.16 マンション勤務中に初めて警報が鳴る。びっくりする。慌てる。居住者お留守、連絡して帰宅してもらう。警備会社や会社関係に連絡。大事にならず一安心。

 

 森まゆみ 『路上のポルトレ――憶いだす人びと』 羽鳥書店 2200円+税



 著者は1984年に仲間と地域雑誌「谷中・根津・千駄木」(通称「谷根千(やねせん)」)創刊、2009年終刊。地域の歴史、文化、人びとの記憶を掘り起こし、記録。歴史的建造物や町並み保存運動にも取り組む。文人評伝や紀行など著書多数。

 本書では、雑誌取材・地域活動で出会った人たちを回想、追悼。著名な学者、文化人から芸人さん、在野の研究家や市井のおじいちゃんおばあちゃんまで。広く浅く、時に深く交流した師、友、同志たちのこと。

〈人との接触を断たれている毎日の中で、かつて出会った人とのことをなつかしく憶い出す。声も眼差しも口元の表情も背中も覚えている。(中略)わたしの記憶は今もさらさらと砂のようにこぼれ落ち続けている。/ともあれ、それを自分だけのものにするのは惜しい。そう思うのも執着であり、因果だろう。この世で見たこと、感じたこと、会った人のことを次の世代に手渡したい。文化とは記憶の継承であり、わたしはただ、上の世代と下の世代を結ぶ環(リング)に過ぎない。〉

(平野)

2020年12月13日日曜日

本くらべ

 12.12 ギャラリー島田開催中の展覧会画家のトーク。

〈戸田勝久×林哲夫 「本くらべ、ハンター坂の晝さがり」〉聴講。

 ふたりとも書物をモチーフにした作品多数あり、且つ古書愛好家。展覧会会場でも蔵書を販売している。トークでは愛蔵書10冊(掛け軸1点含む)を持ち寄り、蒐集・読書歴を語る。戸田は美術と書物の師匠たちゆかりの限定本・特装本を中心に紹介。門外不出の書や資料を披露してくださった。林は神戸の古書店で入手した奇本と店主との関わりを話す。戸田は師匠から古書店主と親しくなるな、と教えられた。林は店主と仲良くなってしまう。選書した本も対照的だが、愛書精神は同じ。小学生の頃、共に漫画好きで漫画家になりたかったそう。

 展覧会は20日(日)まで。トークの模様は林哲夫ブログで紹介。

https://sumus2013.exblog.jp/


 


 橋口幸子 『こんこん狐に誘われて 田村隆一さんのこと』 左右社 1700円+税



 1980年代の話。著者は校正者、鎌倉に住んだ。大家は詩人・田村隆一の4番目の妻。田村は別の場所で別の女性といた。妻は恋人(詩人、田村の親友)と暮らしていた。田村が鎌倉の家に帰りたい、と言ってきた。恋人は家を出た。店子と大詩人との生活が始まる。詩人は酒浸りだが、静かに暮らしていた。「火宅」なのだが、つかの間約3年の平穏だった。詩人の妻は持病悪化で入院。著者夫婦も経済・肉体・精神が疲労した。田村は最後の妻が引き取った。

「こんこん狐」とは、酒浸りの田村が定期的に断酒、すると向こうの山から酒を誘いに来る狐のこと。



(平野)

2020年12月12日土曜日

パンデミック下の書店と教室

 12.6 「朝日俳壇」より。

〈もう賀状書かず書を読む小書斎 (東京都)吉竹純〉

〈故郷の書店懐かし草の花 (柏市)田頭玲子〉

  12.8 「みなと元町タウンニュース」340号着。拙稿は「諏訪山界隈(3)」、諏訪山にあった動物園のこと。下記で。

https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/2020/12/02/townnews340.pdf

 昼すぎ、近所のパン屋さん。前に並んでいる人を知っているのだけれど、どこの誰だか思い出せない。

12.9 未明、布団の中でうつらうつらしながら、古本愛好家の本がチラチラして、ようやく前日パン屋さんで会った人が古書店店主さんだったと気づく。ぼんやり生きているということ。古書組合が近く、火曜日は市が開かれる。

 12.10 臨時出勤。いつもの職場より大きくて新しくてきれい、セキュリティも万全。でもね、常時勤務はしんどいと思う。


 小笠原博毅×福嶋聡 『パンデミック下の書店と教室 考える場所のために』 

新泉社 1800円+税



 神戸大学大学院社会学教授とジュンク堂書店難波店店長の往復書簡。言論サイト「論座」掲載。

コロナ禍下での民主主義、社会の問題について考える。「学ぶ・本を読む・本を売る」、それぞれの現場から発言する。

 教授は、教室は学びの場だが、そこにいながら意識や思考や想像力はその外部に自由に出ていくことができる場所、と言う。「いまだからこそ、人文社会系の知性やものの考え方が重要なのではないか」と考える。

 店長は、「書店は言論のアリーナ(闘技場)」が持論。休業やら営業時間短縮があった。営業できても、書店員は感染の恐怖のなか通勤し、働いている。お客さんは本を求める。

 私たちは目に見えないウィルスと「決して心地よいものでない共生」をしなければならない。多くの人が感染しているが、もっともっと多くの人はまだ感染していない、身近にもいない。でもね、ウィルスは存在する。感染者・重症者は増加している。今のコロナが収まったとしても、次があるだろう。

統治者はなんやかや言いながら、「国」を前面に押し出し、誰かを標的にして市民を分断しようとする。そうして格差が広がる。「専門家」や「政治家」「知識人」の言うことを素直に受け入れるのではなく、批評的に考えて行動しなければならない。異なる意見の人と語り合わなければならない。「自粛」を「自主」に、誰かを「敵」にすることなく。

 おふたりが読んできた思想家・本を批判も含めて紹介。ブックガイドにもなる。

(平野)

2020年12月6日日曜日

古本愛好家の読書日録

  12.3 1日の新聞に、漫画家・水島新司引退のニュースがあった。「男どアホウ甲子園」「ドカベン」「あぶさん」「野球狂の詩」などなど愛読しました。お疲れ様、ありがとうございます。

  12.4 PR誌「波」12月号[没後50年 三島由紀夫特集]。フリーライター・南陀楼綾繁が「34冊! 新潮文庫の三島由紀夫を全部読む[前編]」を執筆、「読まず嫌いのライターが挑む難関文豪?!」。編集部の「全部読んでなんか書いて」の依頼に、「三島は困る」。なぜか。「直感的に、この作家と付き合うのはめんどくさいと思ったからだ」。

新潮社は、「読まず嫌いの読者に、出会いと発見があれば」と、既刊33冊の文庫カバーを一新し、主要11冊に新解説を付す。

 高橋輝次『古本愛好家の読書日録』(論創社)読む。本を入手して読み進めるうちに、過去の本を思い出し、そこから文学者、編集者仲間、古本仲間らとの交友、協力によって、別の本がまた出現する。読書数珠つながり。細い薄い縁なのに私の名前も。


 

 12.5 午前中、図書館。元町原稿「諏訪山」資料、大正8年の神戸市街図など閲覧。次回用資料、正岡子規・夏目漱石本借りる。

本屋さんを覗くと、新潮文庫の冊子「初めて出会う 新・三島由紀夫」あり、いただく。





(平野)

2020年12月3日木曜日

子規、漱石、諏訪山

 12.1 12月になってしまった。年賀状をどうしようか、喪中はがきが例年より多い、コロナも心配、メールにしようか、メルアド不明の人もいるし、そもそもメールなんてしない人もいる。それより私は年を越せるのか、悩むとキリがないから、悩むのはやめる。

 午前中、図書館。元町原稿、諏訪山近くにあった学校のこと。

 午後、買い物と用事。「BIG ISSUE396号〈クラウドファンディング、その先へ〉。

本屋さん、雑誌と注文品など。

 12.2 新刊の夏目漱石文学評論(下記)を読んでいたら、正岡子規と漱石が諏訪山に縁のあることが紹介されている。子規は日清戦争取材の帰途、船内で喀血し、神戸県立病院に入院した。危篤状態から回復し、食事は牛乳とスープ。看病の高浜虚子と河東碧梧桐は諏訪山の農家に通い、子規に苺を食べさせた。漱石は英国留学途中、船が神戸寄港した際、諏訪山温泉に入り、昼食をとっている。著者が資料をあげているので、次回図書館で確かめよう。

諏訪山、すごいやん!

 西村好子 『やさしい漱石』 不知火書房 2200円+税

 著者は1947年生まれ、近代文学研究、現在神戸女子大学嘱託。

本書は、すらすら読める「易しい」漱石入門書であり、漱石の繊細で「優しい」人柄を探るもの。親友且つ俳句の師・子規との交流は微笑ましく、切ない。病の激痛に耐える子規、英国暮らしで精神的・肉体的に困憊する漱石。離れていても、彼らは互いを思いやった。著者は、漱石「吾輩は猫である」に二人の友情と文学理論の成果を見出す。

〈子規は、友人たちを果物や野菜に喩えた「発句経譬喩品」(明30)を残している。「漱石君 柿」には「ウマミ沢山 マダ渋ノヌケヌノモマジレリ」という注がついている。この「渋」を抜き、子規の好きな甘い柿がたわわに実る大木にしたかったのだろう。〉


 

 ヨソサマのイベント

ギャラリー島田、三個展 同時開催

125日(土)~1220日(日) 9日(水)16日(水)休廊

http://gallery-shimada.com/

078-262-8058 

 井上よう子展 ――光へ...翔ぶ――

 515時より サロンコンサート「Fly to the light――光へ...翔ぶ」 熊谷朋久(ギタリスト) 先着20名 予約2000円・当日2500円 申し込みはギャラリー島田まで


 

 林哲夫書店開展

 戸田勝久 摘星書林開展

 1215時より 戸田勝久×林哲夫 トークイベント

「本くらべ、ハンター坂の晝さがり」 

 無料ですが要予約 ギャラリー島田まで



 

 

(平野)

2020年12月1日火曜日

本並ぶ

  11.29 本日の「朝日歌壇」より。

〈ただ一度われの歌集も並びゐし昔よ寺町三月書房 (大和高田市)河野洋子〉

〈背に数字あるものなきもの並ぶ棚あるものは明日図書館へ帰る (和泉市)星田美紀〉

  三月さんは、拙著も長く並べてくださった。ありがとうございます。

 SNS友人が誕生日当日の本棚写真をあげていて、まさしく「数字あるものなきもの」並んでいた。

  北村薫 『ヴェネツィア便り』 新潮文庫 630円+税

表題作含め全15篇、淡い恋、言葉遊び、愛妻ものなど。文学作品、演劇、落語のエピソードをちりばめた北村薫短篇劇場。本、何冊も登場。

 


「ヴェネツィア便り」。

「わたし」が30年後の「あなた」=「わたし」に送る手紙に、「あなた」=「わたし」が返信。「わたし」はイタリア旅行で、ヴェネツィアは何十年後には沈んでしまうかもしれない、と聞かされた。ヴェネツィアの青年に、またここに来ますか、と問われた。青年は、この街は沈む、と。

「わたし」は30年後の「あなた」に手紙を書く。「あなた」は手紙のことをすっかり忘れていた。30年ぶりのイタリア旅行を前に「わたし」の手紙を見つける。「あなた」は「わたし」の旅をたどり、現在の旅を過去の「わたし」に語る。高校時代に映画「べニスに死す」(映画の題は「べニス」)を一緒に見た同級生と結婚した報告も。ヴェネツィアはまだ沈んでいないことも。

〈思えば、二十代のあなたが、三十年後の自分に手紙を書いたのは、五十代という、得体の知れないものへの恐れからですね。/小説『ヴェニスに死す』は、主人公が五十歳で貴族の称号を得た――と始まっています。どうも彼は、五十代のように思える。/あなたは、ヴェネツィアには光と影が、美と終末があると思った。時の道を歩いて行くことへの怖れがあった。〉

 トーマス・マンが『ヴェニスに死す」を書いたのは30代。彼は50代を「黄昏時」に思ったろう。

〈定点は、常に自分にある。だから老境は、いつも自分より先にあるのです。〉

(平野)

2020年11月28日土曜日

影に対して

  11.26 遠藤周作『影に対して 母をめぐる物語』(新潮社)を読む。本年6月、長崎市遠藤周作文学館が資料から発見、と公表した原稿「影に対して」。19633以降の執筆らしい。遠藤は完成しながらも発表していなかった。家族・関係者への配慮だろう。




 勝呂は売れない翻訳家。幼き日、満州大連で家族と過ごした。父と母は離婚。母は東京で音楽教師になる。一家も神戸に戻り、新しい母親を迎える。母は音楽家を目指したが、演奏会を開くことはできず、一人アパートで死んだ。 

母はなぜ父と離婚したのか。父は平凡が一番幸福と言う。母は毎日ヴァイオリンを練習していた。指先はつぶれ顎は真っ赤。芸術に対する考え方が違う二人はなぜ結婚したのか。自分は母を美化しているのか。亡母を知る人びとを訪ねる。

母の手紙にはいつも、アスハルトの道を歩くな、とあった。砂浜は歩きにくいが、うしろをふりかえれば、自分の足あとが一つ一つ残っている、と。

勝呂は子どもの入院費もままならない。妻は父に金を借りよう、と言う。虚しい口論、妻を撲ろうとしたが、撲れない。「彼はうつむいて母の死に顔を思いうかべた」。

亡母の思い出を綴った作品6篇と共に単行本化。遠藤の家庭事情が基になっているものの、事実とは少し違うし、それぞれの作品にも食い違いがある。

 

11.27 高橋輝次さんから新著『古本愛好家の読書日録』(論創社)を送っていただく。お礼の電話。ここ数年、11冊のペースで自著を出版し、他の人の出版・編集も手伝う。帯に「コロナ禍にめげない古書店めぐり」とある。

午後、ギャラリー島田「石井一男展」と「須飼秀和展」。スタッフ・キリさんとしばし世間話。

元町事務局に原稿持参。諏訪山ゆかりの江戸時代俳人と昭和の作家のこと。文学史上ほぼ無名の人たち。

〈花森書林〉吉岡充個展最終日、市役所の花時計スケッチから帰ってこられた吉岡さんを紹介いただく。元町通4丁目山側にできた本屋さん〈本の栞〉に寄る。元町周辺に古本屋さんがどんどん集まってきている。

(平野)

2020年11月26日木曜日

新作らくごの舞台裏

  小佐田定雄 『新作らくごの舞台裏』 ちくま新書 920円+税

 落語は落語家が作るもの、と思っていた。小佐田は上方落語の作家。新作は260作を超える。同じくらい古典の改作や再生も手がける。よく演じられる作品が小佐田の新作や改作であることを知る。現在は歌舞伎や能の台本にも活動を広げている。

新作も、やっぱり基本は古典。先人たちが構築してきたお笑いの筋道がある。落語家の演出やアドバイス、アマチュアのアイデアなどを取り入れる。落語家がその台本は演じると新たな工夫が加えられ、次の世代に受け継がれていく。

 


11.22 本日「朝日新聞」朝刊に演芸作家・織田正吉の訃報。

小佐田の本に織田のこと。小佐田がまだサラリーマン兼業時代、ペンネーム「小田定雄」を名乗っていた。桂枝雀が、大先輩「織田正吉」と似ていてまぎらわしいし、あちらに迷惑、と意見。「佐」の字を加えたそう。

 本屋さんでいただくPR誌「本」(講談社)が12月号で休刊になる。本誌は何年も前に読者直接購読を中止して、店頭配布のみだった。連載は単行本出版時に加筆、もしくWEBに移動の由。

 11.23 午前中図書館。稲垣足穂と同級生ドミトリ(猪原太郎)のこと。


河内の友より電話あり 

身辺事情を話してくれる

ウチはたいした話題なく 

毎度毎度の冗談たたく

嫁はんとうとう逃げたんか?

孫のお守りに行きよった

ヂヂイ同士情けなく

バイバイまたねと再会約す 

(平野)

2020年11月22日日曜日

おはよう、おおさか

  11.21 仕事行くのと同じくらいの時間に家を出て大阪駅下車。おはよう、おおさか。

中之島国立国際美術館〈ロンドン・ナショナル・ギャラリー展〉。時間予約制9時の行列、私が着いた時はすでに70人位並んでいた。どんどん増えてくる。入館してみると、混んでいるとは感じず。今回の目玉は、ゴッホ、レンブラント、フェルメール。続いて、香雪美術館〈聖徳太子 時空をつなぐものがたり〉。絵巻たくさん修復。



 ほんまにひさしぶりに堂島の巨大書店の棚を巡る。さすがの量と品揃え。

 こちらも久々〈本は人生のおやつです!!〉。店主、母娘お二人と本を選んでいる。山積みの買い取り本の谷間で座り読みして待つ。ずっと前から約束していた拙稿コピーと店主好みの評論掲載PR誌を渡して、予約本、河治和香『ニッポンチ! 国芳一門明治浮世絵草紙』(小学館)を受け取る。金沢の室生犀星記念館パンフもらう。私は行けないけど、店主はきっと遠征するんだろう。



 夕方、家人孫守り終えて帰宅。賑やかな日常に戻る。

(平野)

2020年11月21日土曜日

いただきもの

  11.20 独身生活、週末だ! ダラダラ呑み食いして、夜更かしもしてやろう、と思っても、そうはもう呑めないし、呑んだらすぐ寝ている。夜中にトイレに起きる。あーヂヂ、だらしない。

 ギャラリー島田でいただいた本、2冊。




 井上由紀子著 『生涯女優 河東けい』を出版する会 編

『そんな格好のええもんと違います 生涯女優 河東けい』 クリエイツかもがわ

1800円+税

劇団「関西芸術座」は1957年創立。河東けい(1925年大阪市生まれ、本名・西川紫洲江[しずえ])は創立メンバーにして現役の俳優。1992年以来、ひとり芝居『母~小林多喜二の母~』(現在は、ひとり語り『母~多喜二の母~』)を演じ続けている。本書は河東の評伝に、新劇史を加える。書名は出版に際して、河東唯一の注文だそう。

ギャラリー島田のキリさんにいただいた。演劇に詳しくない私にはもったいない本。著者とは本屋時代に何度かお会いしている。

 

 島田誠 『声の記憶 「蝙蝠日記」2000-2020 クロニクル』 ギャラリー島田発行 風来舎制作 頒価1500

島田社長が書いている日記と同ギャラリーメールマガジン(どちらも同ギャラリーのWebサイトで読める)から風来舎が選んで編んだ。ギャラリー20年(その前の海文堂書店やサラリーマン時代のことも)の歴史と島田社長の発言・行動・思いの記録である。

自ら「異端」「偏固暴走老人」と呼ぶ。なぜか作家、お客さん、スタッフが集まってくる。あるスタッフに、どうして「ギャラリー島田か?」尋ねてみた。

〈しばらくして手紙が届きました。「美術館や他のアートシーンにある、見る、見られるアートではなくて、活動するアートだから。アートは、人・時間・空間をつなげることができる。そういう意味でのアートを扱っているのがギャラリー島田だった。――からです」〉

http://gallery-shimada.com/

 

(平野)