■ 小佐田定雄 『新作らくごの舞台裏』 ちくま新書 920円+税
落語は落語家が作るもの、と思っていた。小佐田は上方落語の作家。新作は260作を超える。同じくらい古典の改作や再生も手がける。よく演じられる作品が小佐田の新作や改作であることを知る。現在は歌舞伎や能の台本にも活動を広げている。
新作も、やっぱり基本は古典。先人たちが構築してきたお笑いの筋道がある。落語家の演出やアドバイス、アマチュアのアイデアなどを取り入れる。落語家がその台本は演じると新たな工夫が加えられ、次の世代に受け継がれていく。
11.22 本日「朝日新聞」朝刊に演芸作家・織田正吉の訃報。
小佐田の本に織田のこと。小佐田がまだサラリーマン兼業時代、ペンネーム「小田定雄」を名乗っていた。桂枝雀が、大先輩「織田正吉」と似ていてまぎらわしいし、あちらに迷惑、と意見。「佐」の字を加えたそう。
本屋さんでいただくPR誌「本」(講談社)が12月号で休刊になる。本誌は何年も前に読者直接購読を中止して、店頭配布のみだった。連載は単行本出版時に加筆、もしくWEBに移動の由。
11.23 午前中図書館。稲垣足穂と同級生ドミトリ(猪原太郎)のこと。
河内の友より電話あり
身辺事情を話してくれる
ウチはたいした話題なく
毎度毎度の冗談たたく
嫁はんとうとう逃げたんか?
孫のお守りに行きよった
ヂヂイ同士情けなく
バイバイまたねと再会約す
(平野)