2020年11月10日火曜日

松間堂它谷

 11.7 午前中、図書館。江戸時代兵庫福原の俳人「松間堂它谷(しょうかんどう・だこく)」について調べる。諏訪山神社に句碑がある。山上からの眺望を詠んだ。

〈紀の海の阿波へ流るゝ月夜かな〉

 与謝蕪村門下に連なる人。生年不明、研究者により没年は寛政41792)年と判明。享年も不明、7080歳らしい。本業は医者と推察されるそう。昭和戦前期、この人の句集・墓を調べ探し出した研究者たちがいた。本は、坂井華溪『摂西兵庫俳諧史』(みるめ書房、1959年)、「它谷」探索者たちの功績も紹介。

 本屋さん、遠藤周作『影に対して』(新潮社)北村薫『ヴェネツィア便り』(新潮文庫)小佐田定雄『新作らくごの舞台裏』(ちくま新書)、来年の手帳、雑誌2冊。


 

11.8 映画「スパイの妻」。神戸の洋館や近代建築物が撮影地に。ベネチア映画祭で受賞して話題の映画。私は拷問シーン、ダメ。

帰りに花森さん、先日の代金受け取り、魚の切り身2枚買える、ありがたく。均一棚から『八木重吉詩集』(白凰社198710刷)、50円。

 11.10 図書館で「松間堂它谷」続きを調べて、その足で諏訪山神社の句碑を見に行く。そばに「紀元二六〇〇年記念」の碑がある。昭和151940)年に研究者たちの探索によって句碑が建立されたのだろう。


 

遅ればせながら、「みなと元町タウンニュース」No.339公開。拙文「海という名の本屋が消えた」は〈諏訪山界隈2〉。添付の絵の出典が抜けています。板愈良の版画「諏訪山公園」「諏訪山稲荷」(『志ぶき』川西健一編輯・発行、1923年)。

https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/2020/11/03/townnews339.pd

 (平野)