2020年11月3日火曜日

没後10年と50年

 10.31 早朝の新幹線。好天、富士山久々はっきりくっきり。息子が横浜市北部に転居、様子を見に行く。高台で見晴らしよく、遠くに富士の頭が見える。娘一家と待ち合わせて、家族揃ってランチ。孫の誕生祝いも。孫の第一声、「ヂヂ、歯、入れてきた?」。



 11.1 谷中霊園、墓参り。全体に整備清掃されてきれいになっている。これも五輪準備でしょう。お江戸あちこちの工事も終了している様子。

芦花公園、世田谷文学館〈井上ひさし展――希望へ橋渡しする人〉。没後10年、ポスターと図録表紙の肖像は、原稿用紙を背景に井上ひさしが紡ぎ出したことばを組み合せている。

「希望へ橋渡しする人」は小林多喜二を主人公にした音楽劇『組曲虐殺』から。

……絶望するには、いい人が多すぎる。/希望を持つには、悪いやつが多すぎる。/なにか綱のようなものを担いで、/絶望から希望へ橋渡しをする人がいないものだろうか……/いや、いないことはない。〉



 午後は二子玉川、蔦屋家電「本の日」イベント〈作家の本屋〉。ブックコンシェルジュ・キタダさん企画、5人の小説家がオススメする本をブースで販売。青木淳悟、太田靖久、鴻池留依、高山羽根子、滝口悠生。神保町の〈ブックフリマ〉は断念、残念。


 

 11.2 朝、神保町をフラフラして、本郷のNR出版会事務局。くららさんと近所のバラ園散歩、新泉社ヤスキさん合流してランチ。

 旅の友は、佐藤秀明『三島由紀夫 悲劇への欲動』(岩波新書)。三島自決から50年、彼の悲劇的行動は「抑えがたい欲動」だった。彼の心身の奥底から湧き出る「前意味論的欲動」は文学にどのように表現されたか。



夕方、神戸着、雨。

(平野)お江戸東西うろうろ、相変わらず無駄な動きが多い。電車もだいぶ覚えたけれど、進路方向、地上出口まだ間違う。