2025年4月8日火曜日

断腸亭日乗(三)

4.2 花冷え長引く。ヂヂイは原稿最終直し大詰めで図書館通い。目当ての資料以外にも目が行く。詩の雑誌に神戸の詩人対談あり、しばし閲覧。これは買って読まねば。

 買い物から帰ったら郵便着。

「NR出版会新刊重版情報 595号」、連載企画「本を届ける仕事」は、熊本市・長崎書店の児玉真也さん、〈これからも、地域の本屋であれるよう〉。

蔦屋書店のキタさんから郵便届く。                       「BFC BOOK FAIR CHAMPIONSHIP」(書店員がフェアの腕を競い合う王座)の公式マガジン。彼が企画し創設。出版業界、印刷会社、紙商社、の協賛、個人・他業種からクラウドファンディング支援を得、さらにプロレス団体も参加。この3月初代チャンピョンが決定した。企画から王座決定までのイベント、舞台裏の活動など記録とその後を報告する。

https://book-fair-championship.com/

 初代チャンピョンは久保田理恵さん(MARUZEN&ジュンク堂書店新静岡店)。

〈新社会人応援フェア Working girl Routine #本庄静子の一日〉。新社会人・本庄静子(架空の人物)を設定。一人暮らし、仕事の悩み、美容、趣味など彼女の新生活を応援する。

2回防衛戦が組まれる。

キタさん、仕事多忙のうえに次々と大きな企画を実行する。それも自分の店・会社だけではなく出版業界全体を見据えたもの。



4.5 朝、版元と本の打ち合わせ。いつもはメールで間違いを叱られるが、今日は顔を合わせて。まさに面罵!

4.6 本で取り上げる〈三菱・川崎労働争議〉の写真。古本屋店主の祖父にあたる方が写っていて、お話を聴く。約束するのに、週末の昼間は野球観戦ゆえ午前中になる。トラキチだった。

 会談すんで、近所の友人夫婦=同級生を訪ねる。話の中身は持病に家族関係の︎ホニャララ。

4.8 久々の臨時出勤。桜舞い散るなか、小学生たち登校時間。

 

 永井荷風 『断腸亭日乗(三)昭和四七年』 岩波文庫

中島国彦・多田蔵人校注  1150円+税



 不況、戦争の足音、政治家や経済人に対するテロなど社会不安。東京の賑わいは郡部に向けて膨張していく。この頃、荷風は軍が中国に侵略することを憂う一方で、要人テロには理解を示す。のちの軍国主義批判に至るまでの気持ちの揺れ。

繁華街で友と歓談し、街の風俗の変化を感じ取る。郊外を散歩しては古い町並みや古社寺の跡を懐かしむ。私生活では愛人が病み、別れを決意するが、愛情も残る。

(平野)