■ 綾女欣伸 花田菜々子 北田博充編集
『まだまだ知らない 夢の本屋ガイド』 朝日出版社 1600円+税
今年5月刊、北田博充『これからの本屋』(書肆汽水域)中で架空の本屋=「夢の本屋」が語られた。これに刺激を受けた書店員、古書店主、出版営業マン、取次人、印刷業者たちがそれぞれの「夢の本屋」を案内する。全22店。
「死者のための選書」をする本屋、刑務所に本を届ける本屋、本屋列車、本を売るのではなく「読書する人」に取材して「読む楽しさ」を伝える本屋、文士たちの家屋が再現されている「村」の古本屋、今日という日にゆかりのある作家の本をリヤカーで売って歩く本屋、完全予約制の本屋、廃業後復活した老舗、地震後の熊本で開業した本屋……。電子書籍の未来もある(私はチンプンカンプン)。
自由な想像からアイデアが生まれ、イベントやフェアのヒントになるかもしれない。「夢」を実現する人も出てくるでしょう。さらに新しい「夢」がふくらむでしょう。書き手の皆さんが楽しんで書いている。
でもね、編集者たちが言うには、現実に存在する本屋の中にも、「まだどこにも紹介されていない」面白い本屋が「まだまだ」たくさん存在しているはず。今ある本屋をめぐりましょう。
(平野)
〈ほんまにWEB〉連載3本更新。