2021年2月4日木曜日

戦前尖端語辞典

 1.31 お雛様御出座。

次回元町原稿に取りかかる。漱石・子規の後ゆえ相当強烈な人を持ってこないと。俳人・西東三鬼。戦中戦後、神戸トアロード・諏訪山で生活。『神戸・続神戸・俳愚伝』は悲惨な時代にあって外国人たち・日本女性たちのたくましい生活力を伝える。俳句を絶たねばならなっかった三鬼自身も彼らと共に生き抜いた。

本書も句集も読んだけど、忘れていること、読み落とし多々あり。三鬼は神戸移住以前に、恋人と諏訪山に宿泊。本人が、この女性とはプラトニック、と断わっている。両人とも肺を病んでいた。愛人や同棲相手のこともちゃんと書いているので信じよう。

〈滝の前処女青蜜柑吸ひ吸へといふ〉

〈神戸の獅子吠えたり別れ寝るホテル〉

「滝」は布引の滝、「獅子」は諏訪山動物園のライオン、「ホテル」は山本通にあった富士ホテル。

 


 2.2 節分の日が22日になるのは124年ぶりとか。テレビは「恵方巻き」の話題が多いように思う。新聞ちらしもデパート食品売り場も近所の魚屋さんも豪華な巻き寿司だらけ。うちは買わない。

 元町原稿届けて買い物。

BIG ISSUE400、表紙とインタビューは奈良美智。コロナの影響で海外での展覧会はすべて中止・延期になったそう。落ち着いたら北海道あちこちの小さな会場で写真展を開く予定。

 本屋さんで注文品受け取り。

 平山亜佐子編著 山田参助絵・漫画 『戦前尖端語辞典』 左右社 1800円+税

 大正8年から昭和15年にかけて出版された新語・流行語辞典約30冊から面白いことばを解説。いつの時代も新しいことばが生まれる。外来語、専門用語、略語、トンチ、隠語、学生ことばなどなど、世相・風俗が見える。イラスト・図版も当時の本から。

 巻頭の漫画から。

「ガッカリアイエン子が近頃すっかりデスペレートなのはそのエルが羅漢様だからですって?」

「そうなんだ全くとんだゲシュペンシュテルなんだよ」

 友だちがとんでもない男と結婚した、という話。なんたらギャルという人たちの会話がわからないのといっしょ。

「つんどく」『モダン新語大辞典』(大文館書店、昭和7年)の解説。「積んで置くの意。即ち愛読せずに円本等を多数申込んで買取り其儘に書斎に積んで置く意を諷したもの。其の人々をツンドク階級という」。

明治から使われていた。大正末からの円本ブームによって「積読」の現象とことばが普及した。



(平野)