2023年7月9日日曜日

読み書きの日本史

7.6 臨時仕事、行先き変更で4時半起き。

7.7 夕方から雨。織姫彦星残念。孫電話、ふたりで七夕の歌合唱。大きな紙に短冊や折り紙貼って、笹の代わり。願い事のなかに、パパのお仕事のお願いも。親孝行である。姉は大相撲楽しみ。人気力士の休場を知っていた。新聞の番付表を送らねば。

「みなと元町タウンニュース」Web版更新。

https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/townnews/

 

 八鍬友広 『読み書きの日本史』 岩波新書 1060円+税



 東北大学大学院の教育学教授。

読み書きの能力はどのように広がってきたのか。この島国に文字はなかったが、固有の話し言葉はあった。漢字が伝わり、漢文を使いつつ日本語に読み直し、音読み訓読み、万葉仮名、ひらがな、カタカナを作る。中世には候文を文書に用い、江戸時代まで使い続けた。寺子屋と言われる庶民の学びや商家での従業員教育では「往来物」という実用文書が使われ、文書作成能力に重点がおかれた。手紙や公文書の文例集、商家用、農家用、郷土の地理・歴史など。読み書きが民衆の広い層に広がった。江戸時代の識字率は高かったと言われるが、地域差があるし、自分の名前や近隣の村名程度という場合もあり、断定はできない。明治の学校教育では国民国家育成と転換されたが、初期段階では文書作成のための教育は存在し往来物も使われた。

歴史的に見て、「ほとんどの人が読み書きのできる社会というものが、じつは驚くべき到達点である」。ごく最近のことなのだ。読み書きは「長年にわたる習練の結果によってはじめて獲得される」。「使っていなければ、あっという間に忘却されていく」。

読めるけれど書けない漢字がたくさん。以前は書けないけれど辞書で調べて書いたけど、テクノロジーの進歩はカナを難字に変換してくれる、音声入力もある。読み書き能力は確実に落ちていく。

(平野)