■ 久禮亮太 『普通の本屋を続けるために』 明日香出版社 非売品
NR出版記念会会場でいただいた。
著者はフリーランス書店員としてブックカフェ運営や書店員研修などで活躍中。本書は同社の書店向け案内DMに連載したもの。これまでも連載原稿を「書店お役立ちマニュアル」として書籍化し、取引書店に配布している。
もくじ
第一章
「本屋の仕事」を見直そう第二章 まず、荷物を開けてみよう
第三章 スリップを読み解こう
第四章 正しい「抜き方」と「置き方」を理解しよう
第五章 棚前の平積みこそが売上げをつくる!
第六章 平台を「編集」しよう
第七章 一冊に賭ける「仕掛け」売り
第八章 データから「次の判断」を学ぼう
第九章 書店の「価値と利益」を考えよう
第十章 「不通の本屋」に立ち戻る
《本と読者の日常にとって一番大切なことは、身近な「普通の書店」が一軒でも多く、今よりちょっとずつ面白くて役に立つ存在になって、存続することではないか》
《棚を介して、ときには直に言葉を交わして、お客様と繊細で濃密なコミュニケーションをとるのです。それが本屋の醍醐味であり、仕事の本質だと思います。》
著者は書店員の仕事の基本を言葉にして伝える努力をしている。それは人のためだけではない。そうし続けることで本屋が本屋として存続していける、と確信している。書店員として鍛え蓄え磨いてきた知識と技能を惜しみなく伝える。
(平野)