2.13 家人は横浜。留守番ヂヂは晩ご飯仕込みしてから大阪、あべのハルカスに昇る。私は天王寺と阿倍野がもう一つわかっていないが、両方とも「区」があるから、その境ということなんだろう、とぼんやり納得。
「カラヴァッジョ展」(あべのハルカス美術館、2.16まで)、鑑賞者男女半々くらい、カップルやグループより単独者が多い。平日ということもあるのだろうか。聖書の悲劇場面を題材に、官能美あり、残虐な血のシーンも。
神戸に戻って本屋さん。髙田郁『あきない世傳 金と銀(八)瀑布篇』(角川春樹事務所ハルキ文庫)発売日。主人公・幸に次々試練。五鈴屋は小紋柄でヒットを飛ばすが、江戸の町は麻疹に襲われ、景気は冷える。店の後継者問題、新製品開発、それにライバルの暗躍、お上から上納金割り当てのお達し、さらに幸の元夫再登場で緊張が走る。後継に目途が立ち、主従と職人たちの努力によって新しい図案・型紙が完成。ところが、その型紙が……、この先を8月まで待てというのは、残酷な!
もう1冊、柳広司『太平洋食堂』(小学館)、紀州新宮の医者・大石誠之助(でっちあげ大逆事件で死刑)の生涯。
2.14 『みすず 読書アンケート特集』に取り上げられている本、私には歯が立たないものが多い。でもね、見落としていた本、知らなかった本、著者、出版社を教えてもらえる。自費出版もあり、東日本大震災の記憶を英文で綴っている人(陸前高田の種苗店店主、中国語、スペイン語も)の紹介もある。多種多様な出版物。世に出す人たちがいて、必要とする研究者、読者が存在する。
(平野)