2020年3月16日月曜日

離人小説集


 3.13 編集工房ノアからPR誌&目録「海鳴り 32届く、感謝。
 本屋さんでもらったスタジオジブリ「熱風(GHIBLI)」3月号の特集は「渡辺京二、ファンタジーを語る」。



 3.14 コロナ不安、街は既に春休み気分なのか、ホワイトデーの買い物か、先週末と比べると人出多い。ずっと引っ込んでばかりはいられない。

 3.15 「朝日歌壇」より。
〈若き日の君のアルバムめくるよう三月書房の引き戸はありき (西宮市)佐竹由利子〉

 神戸のフランス文学者・ソウ様の本、鈴木創士『離人小説集』(幻戯書房)。芥川龍之介と内田百閒、ランボー、稲垣足穂、アルトー、小野篁、他に私の知らない文学者たち。著者は作家たちと幻想の世界を漂う。作家たちの作品の文章や関連する芸術家たちが語られるが、あいにく私の知識では追いつかない。でもね、藤圭子や芦屋小雁も出てくる。

〈この小説集で取り上げた作家たちに私は会ったことがない。現前するもののなかにはいつも不在がある。またその逆も。作家たちは自分の作品から出たり入ったりする。私もまた同じである。(中略)
 離人。近すぎるものは遠ざかる。彼らは遠くの国にいながら、彼ら自身から離れ、私は私から離れる。そうであれば、書くことによって誰が誰から離れたのであろうか。(後略)〉(「跋」より)
 

 

(平野)