2020年8月13日木曜日

すごい詩人の物語


 8.10 「朝日新聞」神戸版(8.10)に息子の小学校野球仲間の記事。彼は高校の先生になって野球部指導。今夏大会はコロナ禍で出場辞退。苦悩の決断。3年生の引退試合(練習試合)のため1ヵ月練習して臨んだそう。
 甲子園出場さらにプロをめざす野球少年がいれば、ただただ野球が好きという子たちがいる。今年はみんな残念だけど、「好き」が一番。

 8.11 鵯越墓園。お彼岸以来だから草茫々、湯のみやら花器や線香立てが散乱して、いくつかなくなっている。たぶん猪のしわざだろうけど、親不孝もんの代わりにお参りしてくれたのか。山中曇空ながら汗だくヂヂイ。関東地方では気温40℃越えもあったそう。
 池澤夏樹「また会う日まで」(朝日新聞連載、8.11)より。主人公は海軍水路部の将校で天文学者、クリスチャン。海図制作、潮汐分析に携わる。真珠湾攻撃のための準備も。
 1回ごとの戦闘の結果は、戦争準備・訓練などの蓄積(a)と時の運という変数(b)、a×bで決まる。日露戦争の日本海海戦や真珠湾攻撃は成功した。だが、ミッドウェーでは、aはともかくbがとんでもなく低い。その後は……

……aは負けるごとに減ってゆく。いくら強運で大きなbを得ても、それだけでは勝ちにならない。/aが減るだけbに期待する。負けの込んだ博打打ちが陥る罠だ。資金不足から借金に走る。〉
 戦争は国の博打、国民までも陥れる。

 文通GFお二人から残暑見舞いハガキ届く。自己流詩歌交換やら本の話で遊んでくれる。

 孫も動画で遊んでくれる。四角い紙を切り抜いてもらってテレビごっこ。
「しんがたころなあいすにごちゅういください」と叫ぶ。
こちらは「たべすぎにごちゅうい」と返す。ヂヂバカちゃんりん。

 

 8.12 読書は、『すごい詩人の物語 山之口貘詩文集 人生をたどるアンソロジー』(立案舎、2019年)。詩論1篇、詩135篇、小説3篇。
 
 

「貘」 動物博覧会ではじめてバクを見た。エサ箱の中は夢ではない。くだものやにんじんを食っている。

…… ところがその夜ぼくは夢を見た 飢えた大きなバクがのっそりあらわれて この世に悪夢があったとばかりに 原子爆弾をぺろっと食ってしまい 水素爆弾をぺろっと食ったかとおもうと ぱっと地球が明かるくなったのだ〉

(平野)