2020年8月25日火曜日

中年の本棚


 8.19 夏休み1日目取得。通常週3日勤務だが、夏期休暇2日ある(無給、マンションとの契約上取らなければならない)。有給休暇も年に5日は取るよう指導されている。よく休んでいる。勤務マンションでは、皆さんが労ってくださる。倒れてしまったら迷惑かける。今のところ健康は大丈夫みたい。SNSで知り合った神戸元町出身の方、私と同じ管理員をされていたが、退職を決意された。お疲れ様でした。

 8.23 「ひょうご部落解放」の本紹介原稿。発行元は社会運動体だから毎回真面目に書いている。

 中央図書館で元町原稿資料探し。次回新章、宇野千代『色ざんげ』から諏訪山散歩に。同館編集の「KOBEの本棚」第95号(7.20発行)をいただく。文字通り、神戸新刊本を紹介。大国正美『古地図で楽しむ神戸』(風媒社)、菱田信也『芝居小屋戦記――神戸三宮シアター・エトーの奇跡と軌跡』(苦楽堂)など。『ほんまに 第 20号』(くとうてん)も。
 
 
 

 読書は、荻原魚雷『中年の本棚』(紀伊國屋書店)
 
 
 魚雷は1969年三重県生まれ、古本エッセイ、アンソロジー編集など。本書は同社のPR誌「scripta」(季刊)に2013年春号から20年冬号まで連載。魚雷、43歳から50歳の時期にあたる。
 中年という年代になれば、会社での立場、子どものこと、夫婦のこと、親のこと、自分のこと、精神的にも落ち込む。今の不安もあれば、将来の不安もある。思い悩むことは人それぞれ。考えること・すべきことがいっぱい。
 魚雷はフリーランスであるから、サラリーマンより不安定な立場。さらに、就職氷河期世代が「中年」になってきている。社会全体の問題だ。  著名人たちが中年期に書いた本、「中年」をテーマにした本、文学あり、社会経済、趣味実用、ビジネス、コミックもある。先人たちはどう生きたか、未来に向けて現在の「中年」はどう生きるのか、本に答えはないけれど、ヒントはあるかもしれない。


〈わたしの中年の本棚は、気力、体力や好奇心の衰えをかんじつつ、行き当たりばったりに手にした書物の軌跡ともいえる。あまりにもとっちらかりすぎて、どこに向かっているのか、自分でもわからない。〉

 本書最後に、2019170歳で亡くなった橋本治のことを紹介している。20代でイラストレーターから作家に転身。3040代ひたすらに働いた。若い時から「五十でデビューして、七十五くらいまでエネルギッシュに働き続ける」と思い続け、50歳になったときに「やっとスタートラインに立てた」と興奮したそうだ。「年を取らなきゃだめだ」。

……同時代に橋本治がいてよかったと嬉しくなる。せっかく中年になったのだから「いつまでも若く」なんてことに拘泥するより、「年を取らなきゃだめだ」とおもって生きたい。〉

 私はボーッと生きているうちに、老年に達してしまった。
 それにしても、魚雷は1本の原稿書くのに何冊読むのだろう?

(平野)