8.13 炎天下でも走っている人たちがいる。大丈夫か、いらぬ心配。
ギャラリー島田DM作業日。8月末から10月初めにかけての5つの展覧会案内を送付。オンラインミュージアム公開も着々と進行している。今回から作業参加のボランティアさんを紹介してもらうが、お名前を覚えられない。漢字訓読みなのにどういうわけか音読みに変換してしまって、どっちだかわからなくなる。確実にボケ進行している。再度教えてもらう。
同ギャラリーの通信、スタッフさんたちが交代でコラムを担当。今回はヤマモモさんがニックネームに関連して「山桃忌(さんとうき)」のことを書いている。兵庫県福崎町出身の井上通泰・柳田國男兄弟は共に8月が命日。毎年8月上旬、同町で二人を偲ぶ催しが行われているが、今年はコロナ禍で中止だったそう。
私が最近読んだ本に「通泰」が出てきたことを思い出したものの、誰の何の本だったか、すぐに出てこない。鷗外関連だったか、いやいや、誰かさんの先祖だったような……。帰宅してようやく、今年初め急逝された坪内祐三さんの母方の曽祖父、と。まあ、そういうボケボケ読書をしている。
8.15 デパートのディック・ブルーナ「ミフィー展」に。「密」対策、会場入るために整理券もらって、順番がきてようやく入場券を購入できる。グッズ売り場は会場内と別の階にもあって、また整理券がいる。来場者は子どもさんよりブルーナ絵本に親しんだ人たちが多い。老若男女が楽しんでいる。
8.16 高槻の家人実家墓参り。親戚がよくお参りしているので、草刈りの手間なし。
孫絵本読み動画は『だるまさんが』(かがくいひろし、ブロンズ新社)。だくてんも、のばしぼうも、ちいさい「つ」もよめる。ヂヂバカちゃんりんりんり~ん。
北村薫『ユーカリの木の蔭で』(本の雑誌社)。1989年、高校の国語の先生をしながらミステリ作家デビュー。詩歌、古典芸能、海外作品にも造詣が深く、博覧強記のひと。書名はフランス詩人・シュペルヴィエルの「動作」から。時空を超えた永遠性、神秘性が香る。ひとが紡ぐことばも本も同じ、北村が繋いでくれる。たとえば、桂米團治が「動物園」をフランス語で演じる試みに、もともとの話はどこからか探る。江戸川乱歩、宇野浩二、イギリスの作家・コッパード、と遡っていく。さらにフランス文学者・荻野アンナが落語を取り入れた入門書(寿限無がジュテーム)のこと、専門のラブレーに落語と同じエピソードがあることから、本場の学者たちの前で講演して馬鹿うけした話も。「桂米團治より先にフランスで落語をやったのは、荻野アンナだった」。
本書の帯で北村の他社近刊書を紹介している。本の雑誌社、ありがたい、えらい!
(平野)