■ 辻山良雄 『本屋、はじめました 新刊書店Title開業の記録』 苦楽堂 1600円+税 装幀 原拓郎 装画 吉野有里子
荻窪の本屋さん、〈本屋 Title〉辻山良雄さんの本、『本屋、はじめました』が本日届いた。Titleさんで購入すると特典があると知り、注文した。
辻山さんは1972年神戸市須磨区生まれ。97年、リブロ入社、支店あっちこっち勤務(都内、久留米、福岡、広島、名古屋)を経て、2009年池袋本店マネージャー。15年7月同店閉店後退社。16年1月、東京・荻窪でTitle開業。
〈はじめに〉より
《 自分の本屋を開こうと思ったとき、それが困難なことであるとか、今の時代では珍しいことであるとかいうことは、特に考えませんでした。シンプルにそうしたいと思ったから、本屋をつくるにはどうすればよいのかということを、一つずつ積み重ねながら考えていきました。この本には、そうした積み重ねの経緯を書いています。 》
第2章 萌芽 母の話 すべてはこのために
第3章 準備 どこの街でやるか なぜ「新刊、カフェ、ギャラリー」なのか POSレジは使わない カフェの進め方 ロゴデザインとブックカバー ウェブがつくる「信用」 定休日をつくる
第4章 本屋開業 本を紹介するのが本屋の仕事 「邪魔をしない」という姿勢 接客の発見 イベントから始まるもの WEB SHOPオープン 店舗の外に仕事をつくる どんな本が売れたのか 店主の日常
終章 プロになりたい 一年目の結果、二年目の仕事 町の本屋のこれから Titleが閉店する日
事業計画書、2016年の営業成績も公開。京都の誠光社・堀部さんとの対談も収録。
カバー裏に周辺略図あり。
辻山さんはWeb「毎日のほん」を開店の日から毎朝更新している。前述の「特典」はこの「毎日のほん」2016年分紙版。開店の日1月10日の「ほん」はサリンジャー『ナイン・ストーリーズ』(新潮文庫)。「この本がなければ、そもそも本屋になっていなかったかもしれない。(後略)」。
(平野)
昨年1月13日「毎日のほん」で拙著を紹介してくださった。ありがとうございます。