ほんまに日記
2018年2月22日木曜日
金子兜太
金子兜太
〈朝はじまる海へ突込(つつこ)む鷗の死〉
金子は復員して日本銀行に復職。
1953
(昭和
28
)年から神戸支店勤務。〈こころの世界に入る〉と肚をくくった句。
港のカモメが海に飛び込み魚をくわえて出てくる。
……
私はそれを見ながら、トラック島の珊瑚の海に突込んで散華した零戦搭乗員の姿をおもい浮かべて、〈死んで生きる〉とつぶやいたものでした。
『わが戦後俳句史』(岩波新書、
1985
年)
「朝日新聞」
2018.2.21
(平野)
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