2020年5月28日木曜日

青山文平


 5.23 まだ営業再開できない古本屋さんのポストに不審物(雑誌とイベント冊子)投函して、買い物ぶらり。
 元町原稿「ブラジル移民」、図書館休館で資料不足のなか、どうでっち上げようか(資料があってもでっち上げているけど)悩んでいた。国会図書館のサイトで島崎藤村の南米外遊録がデジタル公開されていた。『島崎藤村南米移民見聞録』(移民問題研究会、1937年)。1936年、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開催される第14回国際ペンクラブ大会に出席のため、藤村一行は移民船に同乗。前年に日本ペンクラブ発足、藤村が会長に選出された。外務省は藤村の文化外交に「国民外交」の役割を課した。寄港地及び南米の日本人と交流して講演を行う。内容は児童向けにおとぎ話(プラス、桃太郎が今いたら)、日本人会やレセプション、記者会見では日本語教育や日本芸術など。外遊録はその帰国報告(口述)。藤村は移民政策について改善すべきことを言う。「はしがき」で外務省は、必ずしもそのまま是認するものではない、と断っている。

 5.27 勤務先の野鳥はじっと抱卵中。
 青山文平の時代小説(文春文庫)を続けて読んでいる。青山が舞台にするのは江戸時代天明から宝暦、文化期、18世紀後半から19世紀初め。太平の世、経済発展が進むが、武家は財政逼迫、飢饉も起こる。武士はどう生きるかがテーマ。軍事より行政、奉公より文化や学問、趣味。それに愛しい人と生きる、もしくは独り過ごす。スパースターは出てこない。腕の立つ秀才や美女は脇役。






 ヂヂバカちゃんりん。孫、読み聞かせお姉さんに扮して絵本朗読。征矢清・林明子『ひよこさん』(福音館書店、2017年)。母親に何回も読んでもらって覚えているけれど、かなを一字ずつ指していくと、助詞「へ」を「he」と読む。まだむずかしい。
 
 

 

(平野)