2021年8月21日土曜日

アドルフに告ぐ

 8.14 雨を心配しながら映画「キネマの神様」。主役予定の喜劇人がコロナで亡くなってしまった。代わった俳優・歌手は私が中学生の時からの大スター。男前というにはあまりに美形だった。でもね、過去と現実の落差がどうしようもなく情けない老人にぴったり合った。ベテランも若手も音楽も、作中の映画もよかった。コテコテギャグもお約束。

 8.15 雨が降ります、降ります。予定していた高槻墓参取り止め。「ひょうご部落解放」原稿仕上げる。

 8.16 片山杜秀『尊皇攘夷』読了。水戸藩徳川光圀の儒学の理想から生まれ、発展した「水戸学」。幕末、巨大な影響力となるが、藩内で無惨な流血の末滅びた。しかし、その「尊皇攘夷」はファシズムに姿を変えた。黄門漫遊記から儒学、水戸藩の宿命、幕末動乱、最後の将軍、そして三島由紀夫のルーツまで、硬軟取り混ぜ著者の頭脳が日本近代の源流を解明。

『あきない世傳』、こっちはすんなり。五鈴屋主従と支援者たちは江戸の大火にもライバル店の妨害にもへこたれない。「買うての幸い、売っての幸せ」のモットーを同業仲間まで広げていく。新たな支援者も出現。

 次の元町原稿に取りかからねばならないけど、停滞。また兵庫県も緊急事態宣言が出るようだ。図書館がどうなるか心配。

 8.17 でっかい本を買ってしまった。

 手塚治虫 『アドルフに告ぐ オリジナル版』 国書刊行会 20000円+税

昨年2月刊。全3冊と冊子、ケース入り。「週刊文春」198316日号から85530日号に連載(841213日号から85214日号まで休載)。本書は連載時のままの構成で復刻。85年の単行本は手塚が再構成したもの、以後の本も踏襲。

 迷った末にようやく注文した。

 


 8.18 仕事夏休み。雨も一休み、図書館で元町原稿「若杉慧」関連調べる。戦前神戸で教師をしながら同人誌に投稿。1943年、神戸事件を題材にした「淡墨」が芥川賞候補。同賞予選候補にも2回選ばれた。戦後の青春小説『エデンの海』はロングセラーになり、3度映画化されている(新しいところでは76年山口百恵主演)。75年、『長塚節素描』が平林たい子文学賞。駆け落ち同然で結ばれた妻を亡くす不幸あり、著名文学者をいきなり訪問したり、教え子が成長して作家になったり、エピソード豊富。

 夕方、孫からLINE電話。姉孫は今日の出来事話してくれる。妹孫は一段と重くなった様子。はしゃしでしゃべるヂヂバカちゃんりん。

 8.21 積ん読本、かたつむりペースで消化中。本屋店主著書、一人出版社文芸本すみ。いよいよ肉厚本、小林信彦『決定版 日本の喜劇人』(新潮社)を開く。



 少年時代からの芸能スターたちが相次いで鬼籍に。漫画家さんも。ご冥福をお祈りします。

(平野)