11.6 「若杉慧」調べが進まないのは、よそ見寄り道しているせい。
「みなと元町タウンニュース」351号アップされています。
https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/2021/11/02/townnews351.pdf
11.7 「朝日歌壇」より。
〈ズッキーニ古着古本万歩計二十歳になって気に入ったもの (富山市)松田わこ〉
1年8ヵ月ぶり京都大谷本廟おまいり。境内でぼーっとしていると、法要お済みのご家族からスマホ記念撮影を依頼される。袖振り合うも多生の縁、これも阿弥陀様、先祖のお導き。
あとはヂヂ用事なし、家人の後をついて行くだけ。着物姿のグループなど、観光客は増えているのでしょうが、電車もバスも空いている。閉まってしまったお店が多い。ホテルがあちこち建っている。
11.8 「NR新刊重版情報」579号届く。第一面の連載「本を届ける仕事」に市岡陽子さん登場。現在は大学広報室勤務。中学校に「『書店員の仕事』出前授業」をなさった。
■ 若杉慧 『蛇の言葉』 大日本雄弁会講談社 1948(昭和23)年
図書館本。
表題作は幼少時の記憶をもとに。少年は土蔵の主と言われている大きな蛇を畏怖していた。野の動物たちの食物連鎖とは別の存在と思っていた。扉の開閉時にその蛇を傷つけてしまう。死体を見たとき、家の鶏や卵を盗み、軒のツバメの巣を狙う青大将だったとわかる。
三部作「青色青光(しょうしきしょうこう)」「黄色黄光(おうしきおうこう)」「赤色赤光(しゃくしきしゃっこう)」は、失明した傷病兵が帰郷、農夫として生きる姿を描く。書名は阿弥陀経の言葉から。このあとに「白色白光(びゃくしきびゃっこう)」と続く。一人一人にそれぞれの色があり、輝く、の意。完結編を書く予定だったのかもしれない。「青色青光」は44(昭和19)年第19回芥川賞予選候補。
「微塵世界」も収録。
装幀、寺田政明。1912~89年、福岡県出身、洋画家。「池袋モンパルナス」の一員。俳優・寺田農は長男。
(平野)