2024年6月26日水曜日

生きる場所をどうつくるか

6.15 午前図書館。必要があって1981(昭和56)年「神戸新聞」マイクロフィルム閲覧。

6.16 昨日に続き図書館、新聞閲覧。2日で4ヵ月分だけ。紙面は「ポートピア博覧会’81」記事でいっぱい。ポートライナー開通、三宮周辺の商業施設改装完成も。元町商店街は13丁目のアーケード取り替え。ロッキード裁判、田中角栄が病気で倒れる。著名人訃報、宮本常一、市川房枝、荒畑寒村、堀口大學。出版界では、再販制問題で公取委員長の著書が自由価格で出版、海文堂島田誠が抗議。私の目的記事に行き着かない。

6.25 今週は有給休暇を1日取ってあんまり労働しない予定だったが、臨時出勤が2日入った。いつもより働く。

 午前で仕事終わって、みずのわ一徳社主と打ち合わせ。ようやく正式書名と表紙決まる。いったん解散して、ヂヂは買い物など用事、本屋さん文芸嬢に出版のことお知らせ。夕方ギャラリー島田。来廊された方とお話。塩谷で書店開業されたそうで、お話するうちに海文堂スタッフのお友だちで何度かお会いしている、と思い出す。すぐわからず失礼。再度一徳と合流して島田社長、スタッフさんたちと懇談、こっちからはお願い。

「朝日新聞」読者投稿欄に「実家の老舗書店 休業残念だけど」。投稿者は東京在住の会社員、実家である熊本市の老舗「長崎次郎書店」が6月末日をもって休業する。書店の歴史や建物を活用する提案が寄せられている。

 

 瀧口夕美・黒川創 『生きる場所をどうつくるか』 

編集グループSURE 2400円+税



 合理主義、新自由主義、能力主義、能率、効率、生産性、コスパにタイパ……、政権政党の体たらくで明らかなように、金持ちが露骨に貪欲にカネカネカネと叫ぶ。弱者は切り捨てられる。

……国家による「管理」が世の隅々を覆っている感じ。個人は、助けあいの輪から切り離され、孤立して、なにをするにも人を頼れず、信用もできないので、安心できない。安心するには、すべてお金がかかる。災害が迫っている(大地震がかなり高い確率で起こると言われている)のに、おそらく政府は人びとのためになにもしないこともわかっている。(後略)〉 

キーワードは「アナキズム」の「相互扶助」。

編者と討論参加者たちは、出版社代表、作家、塾講師、画廊主、京都伝説の喫茶店「ほんやら洞」(講演会や音楽会、外国語教室など開催し、市民運動の拠点)関係者ら。誰かを頼りにする未来図を描けないが、「自分たちで、もっと気楽に助けあい、質素でも、生き甲斐のある場所、『なりわい』としても長続きする場を模索したい」と、知恵と経験を交換しあう。生き延びるため、都市で暮らすため、自分たちの居場所について議論する。

アナキスト石川三四郎は「土民生活」と書いて「デモクラシー」と読ませたそうだ。農を基本にした自給自足のイメージ。街の生活者はどうすればいいか。何か商いをして、地域社会で結びつきを作る。「贈与」=「互酬」という助けあい。がなければ、「挨拶」=コミュニケーションでよい。

(平野)