■ WAKKUN 『てがみ』 Maillet books(マイレぶっくす)
1500円+税
WAKKUNが小学生時代のこと。田舎のおばあちゃんが、新聞を読んでちょうだい、と頼む。おばあちゃんの家は貧しくて学校に行けなかった。
まじめで寡黙な彼女自身が、子どもの頃
「学校で勉強がした!」と言えただろうか? そう心に思ったとしても言葉をのみ込んでいたのではないだろうか? そんな風にボクは感じた。今より少し前の時代。
貧しく、つつましい生活をしていた祖母たち田舎の人々は、人を好きになって、大切な人に自分の想いをちゃんと伝えられただろうか? そして、もし、ひらがなでも書くことができたとして、いったいどんな「てがみ」を書いたのだろう?
そんな気持ちがボクにひとつの物語をつくらせたのだった。