5.9 孫と遊んでいて、彼女もご機嫌悪い時がある。こちらもついつい怒ってしまう。ケンカする。で、また遊ぶ。おんなじラベル。
先日花森書林で購入した本。旧家から出たそう。
■ 『神戸港内外商家便覧』 著述者兼発行人 廣川繁四郎 明治廿六年出版
当時の職業名鑑。全160ページ、広告16ページ。定価30銭。
茶商「放香堂」、牛肉「大井商店」、煎餅「亀井堂」、薬種「赤壁」(現在は写真材料)は今も続いている。
工芸職人、医師、弁護士から寄席・芝居小屋など娯楽施設、柔術家、力士、水泳術家、詩人、文藝、浮世絵師、浄瑠璃などの項目も。紺屋、湯熨斗洗張、呉服かけつぎ師という職業も。
お相撲さん(11名、磯島久吉、長龍松蔵、玉ヶ関金次郎他)が神戸に住んでいた。詩人では「橋本海關」(儒学者。画家・橋本関雪の父)。
書肆は、「寳文軒吉岡支店」(のちの宝文館)、「久榮堂熊谷幸助」「船山堂郷國三」など5軒。新古書林では、「日東舘石丸書肆」(のちの日東舘書林)、「福音舎土井書肆」など13軒掲載。
付録に官公庁幹部、議員、学校、寺社、居留地外国商の名もあり。「神戸商業学校 校長」は平生釟三郎(のち経済界に転身。甲南学園創立者のひとり)。「貴族院議員」川崎正蔵(川崎造船所創立者)。
それと比較すれば、本書は純粋に職業名簿。神戸市立図書館には所蔵されていない。国会図書館にはある。
(平野)「みなと元町タウンニュース」345号、Web版更新しています。拙稿は「諏訪山界隈8」西東三鬼後編。
https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/2021/05/02/townnews345.pdf