2021年6月22日火曜日

離島の本屋 ふたたび

 6.20 してはいけないのはわかっているけど、姉孫とケンカする。一夜明けたらなかなおりする。それでもまたケンカする。

読む本がない、と本の小山をひっくり返す。コミック本3冊出てきたので読む。そのあと見つけた本。著者および関係者の皆さん、ほったらかしでごめんなさい。

 朴順梨 『離島の本屋 ふたたび』 ころから 1600円+税



 2013年『離島の本屋』刊行後の取材。沖縄本島、喜界島、宇久島、種子島、佐渡島、伊豆大島、石垣島、屋久島。それから栃木県の陶芸家(屋久島の本屋の娘さんが移住)に本屋を継がなかった理由を聞きに行く。

 地域の本屋にはその場所・住民のための役割がある。それが個性。新刊、古書併売、食堂ほか、販売するものは文具、印鑑、雑貨、食品、お菓子。衣料品を扱うお店もある。コンビニならぬ「ホンビニ」も。出版もする。

取材から7年半、閉店廃業のお店あり、退職者あり、鬼籍に入った方あり。時の流れは残酷。気軽に行ける場所ではないし、コロナ禍もある。それでも著者は廃業後のお店を訪ねる。

〈また訪ねられますように、また会えますように。私も元気でいます。だから元気でいてください。2020年より前だったら、こんな言葉は単なるあいさつでしかなかった。しかし今や、とても切実な思いが込められたものになった。これまで出会った人と本屋もこれから出会う人と本屋も、もとの形から変わったとしても一期一会ではないことを。今はただそれを祈るばかりだ。自分にも。相手にも。〉

(平野)