2022年2月22日火曜日

絵の旅人 安野光雅

2.19 周防大島みずのわ出版・みかん農家の一徳社主が出版の仕事で大阪・神戸に。夕刻、久々乾杯。今春、画家の本を出版予定。

2.20 午前中図書館。昨日元町原稿を送信するも不備あり、やり直して再送信。 

 午後、フェースブックを見たら東方出版・稲川兄さんから川口正さんの訃報あり。19日ご逝去。コロナでしばらく飲み会をできていないし、氏のメール通信も途絶えていた。出版営業のベテラン、関西出版界・書店界の相談役・まとめ役でした。雑誌の索引をこまめに作っておられた。飲み会仲間に連絡。時期が時期なので葬儀参列は叶わず、弔電を打つ。静かに献杯。ご冥福をお祈りいたします。

2.22 「御三家」西郷輝彦死去の報道。新聞訃報欄には、西野バレエ団創立者の名も。合掌。

 『絵の旅人 安野光雅』 思い出を語る人たち・伊藤元雄編 ブックグローブ社 2000円+税



 202012月に亡くなった安野光雅追悼文集と安野講演記録。執筆者は、国内外の編集者を中心に、教師仲間、画家、美術館館長、画廊主、テレビ局プロデューサーら、安野と共に仕事をし、彼を支えた裏方の人たち。

 1980年、安野は『野の花と小人たち』版元創業者の告別式で弔辞を読む予定だった。安野は泣けて読めない、と出席せず。参列者に印刷したものが配られた。当日、安野は故人との思い出の場所=山小屋でひとり弔辞を読んだ。

〈一二日のあなたの式の日、私はあの山に行っておりました。山はもう秋で、紅葉した木々はなぜか水かさの増した高麗川に枝を浸しておりました。(中略)山は満天の星です。あなたの庭のなだらかな芝生には思ったより雑草がありませんでしたよ。あの庭の石の上には、当分鳥が来ませんでしたが、春が来てあの花が咲くまでに、また、小鳥たちが来てくれるように餌付けをしなければいけませんね。/その頃までに悲しみが消えましょう。神ではなく、あなたに祈ります。〉

 版元夫妻と安野の墓は同じ墓園内すぐ近くにあるそうだ。

(平野)