2022年6月16日木曜日

本屋という仕事

6.14 歯医者さん診療が思いのほか早く終了。まだ本屋さんは開いていない。デパート開店時間までベンチで読書。時間待ちの術を知らない。

 お江戸の岩さんがみずのわ社主の講演記録(2013年日本編集者学会)を送ってくださる。当時読んだものの、再読できた。心配りに感謝。

6.15 妹孫は一歩二歩歩いて、お尻からドシン。姉は絵本に加えて、何やらゲームに熱心。あんまりヂヂババの相手してくれない。

 

 三砂慶明編 『本屋という仕事』 世界思想社 1700円+税



 書店員の皆さんが本屋の仕事、自分の仕事を語る。編者・三砂が尊敬する業界の先輩、友人、仲間たち。彼らは「それぞれの場所から、今を問い、発信を続けていくことで、本屋の仕事そのものに新しい価値」をつけくわえている。

 ネット販売という黒船に席巻され、コロナ禍、不況、戦争、円安がのしかかる。小売業も飲食業も世の中みんな大から小までしんどい。

〈私たちが生きている世界は、私たちが積み重ねてきた仕事の上に成り立っています。私たちが住む家も、着る服も、食事も、誰かの仕事の結果です。私たちは生きている時間の大半をそれぞれの仕事に費やしています。だから、良い仕事をすることは、より善く生きることと密接につながっています。私は本屋で働いているので本が中心ですが、本屋の仕事について改めてもっと深く知りたくなりました。尊敬する書店員の方たちは、なぜ本屋を選んだのか。働くことを通してどんな価値を生みだしてきたのか。本への愛憎。本棚の耕し方。お客様との対話。お店を成り立たせるためのマネジメントについて、書店員の先輩方にたずねてみることはきっと、ほかの職業にも痛呈する本質的な問いだと信じています。〉

目次

序 本屋は焚き火である 三砂慶明(読書室・梅田蔦屋書店)

 火を熾す 本屋のない場所に本への扉をつくる

モリテツヤ(汽水空港) 宇田智子(市場の本屋ウララ) 田尻久子(橙書店・オレンジ) 奈良敏行(定有堂書店)

第Ⅱ部 薪をくべる 日々の仕事から新しい価値が生まれる

岡村正純(大阪高裁内ブックセンター) 徳永圭子(丸善博多店) 東二町順也(紀伊國屋書店新宿店) 北田博充(書肆汽水域・梅田蔦屋書店) 

部 火を焚き続けるために 本屋の仕事を拡張する

狩野俊(コクテイル書房) 田口幹人(合同会社未来読書研究所・北上書房)

 他に鼎談2本、ブックリスト、ブックマップも。

(平野)