2015年7月15日水曜日

お江戸で買った本(2)


お江戸で買った本(2) リブロ池袋本店

720日で閉店されるのに、拙著を置いてくださり、追加注文までいただいた。『ほんまに』でもお世話になった。
「リブロ」は私の世代だと「西武ブックセンター」。閉店企画で、かつてその店舗内にあった詩の専門店〈ぽえむ・ぱろうる〉が復活。



  『竹中郁詩集』 思潮社現代詩文庫 199411月発行

《 「足どり」

見知らぬ人の
会釈をうけて
こちらも丁重に会釈をかえした
 
二人のあいだを
ここちよい風がふいた

二人は正反対の方向へあるいていった
地球を一廻りして
また出会うつもりの足どりだった 》

 
   寺山修司 田中未知編 『寺山修司未発表詩集 秋たちぬ』 岩波書店 201411月発行

 
 レジに「返品了解書」があった。スタッフの皆さんは販売の努力をしながら、舞台裏では閉店作業の準備を進めている。つい2年前、私たちもそうだった。レジの人に「経験者です」と声をかけてしまった。
 リブロでは最後までイベントがある。古本市も始まる。

 

 

《 「秋たちぬ」

砂山に
盲目が吹いた
あかい笛

海にいま
入日が果てる。

かなしい景色

おゝい
おゝい

夏は逃げて行った。 》

 
(平野)