2021年3月11日木曜日

谷崎潤一郎 性慾と文学

 3.7 「朝日歌壇」より、

〈書店から消えた海外ガイド本空っぽの棚に表示残して (札幌市)はづきしおり〉

留守番の日曜日、確定申告書類作り。

 

3.8 「朝日新聞」朝刊に小沢信男さんの訃報、享年93歳。ご冥福をお祈りします。


 

3.9 税務署に書類持参。納税。

 

 千葉俊二 『谷崎潤一郎 性慾と文学』 集英社新書 860円+税



 谷崎は一貫して女性の美、女性崇拝、自らの性嗜好を描き続けた。私生活でも永遠の女性を求め続けた。戦中、『細雪』連載は中止したが、書き続け私家版として出版した。

 著者は決定版『谷崎潤一郎全集』(全26巻、中央公論社、1917年完結)の編集委員。

〈谷崎の生涯はまさしく、私たちにとって根源的な欲望である〈性慾〉との格闘で、それをいかに藝術的に昇華させるかの歴史だったことに気づかされる。〉

 谷崎の草稿「恋愛と色情」(1930年「中央公論」原稿、妻譲渡事件のどさくさで続稿が書けなかった。早稲田大学図書館蔵)を翻刻し、掲載。

(平野)