2021年3月4日木曜日

江戸問答

 3.2 朝から雨、強風、さくらんぼの花、まだ散らないで。ヂヂは雨にも風にも負けずに図書館。午後、元町事務局原稿持参。

 夕飯、ヂヂババ、ひなまつり祝う。LINE電話で孫が、自分がいないのにパーティーしてズルイ、とダダこねる。



 Web元町マガジン343号更新。拙稿は、諏訪山と漱石・子規。

https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/townnews/

 

 田中優子 松岡正剛 『江戸問答』 岩波新書 1000円+税



本書の柱は、「見立て・やつし・俳諧化・連・もどき」。江戸は「もとの存在」を見立てる、やつす、俳諧化する、もどくことを中心に次々と「デュアル(二重)」な表現を生み出した。

「この対談は、江戸時代をめぐる、いわば文明論です。(中略)ひとまとまりの文明である以上、事実は相互に関連し合っており、それらは複雑な編み目のなかに明確な価値観をにじませていて、それが崩壊していくときには、相互の連鎖が断ち切られながらも、何かしらが受け継がれていくのです。/明治は何を受け取って何を拒絶したのか、そのことが、私たちの近現代に大きな意味をもったことは、まちがいありません。その近現代の価値観を、俯瞰的に見ることによってしか、今の行き詰まりは乗り越えられそうにありません。(後略)」(田中)

「江戸問答とは、あらためて江戸を問いなおすということであり、江戸の社会文化から今日に響きうる問答をおこそうということだ」(松岡)

 思想、伝統芸能、文芸、浮世絵、ファッション、粋、鎖国と開国……、現代につながる問題を問答。

古代や中世に比べ、江戸はあんまり重要に見られてこなかったのかも。たとえば「鎖国と開国」。「開国」に価値を置きすぎて、「鎖国」が敗戦の原因という意見もあるよう。「鎖国」といっても、外国人は来ていたし、貿易したし、世界の情報は入っていた。

 

 ヨソサマのイベント

ギャラリー島田

http://gallery-shimada.com/

 


 「加川広重巨大絵画が繋ぐ東北と神戸」の記録 

36日~31日(1819日休み)

フランス・ペルシュからの贈り物――10年目の“11/3/11 FUKUSHIMA”

 震災の街、厄災の今――ギャラリー島田コレクションより 

36日~17

 加川広重展 3.11 夜が明けるまで

320日(土)~31日(水) 11001800(最終日は1600まで)

トークイベント、211500~ 「加川広重:巨大絵画を語る」 要予約・無料

 2013年から2015年まで3回にわたって、神戸KIITOで文化支援活動「アートエイド神戸」「アートエイド東北」は加川広重の巨大震災絵画を展示した。16年にはフランス在住の日本人美術家が奔走し、南ノルマンディーのペルシュで縮小版レプリカを展示、海外の作家11人も「フクシマ」をテーマに作品を制作した。今回は巨大絵画ではないが、ギャラリー地下空間全体を使って加川展を開催。フランスとKIITOの展示の様子も紹介。

(平野)