4.4 「BIG ISSUE」452号。表紙とインタビューはカズオ・イシグロ。特集「非戦のリアル」。巻頭「私の分岐点」は坂本美雨。
4.5 「みなと元町タウンニュース」368号。拙稿は戦後の西村貫一、へちまクラブ創立。
https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/townnews/
4.6 臨時出勤。桜の木がマンション内1本と隣の会社敷地に多数あり、雨風で桜吹雪状態。廊下・階段を掃いても掃いても桜舞い落ちる。塵取りに入った花びらも飛び出てくる。全部撒いたら気持ちいいかも。いやいやそれはいけませぬ。
4.7 訃報、ムツゴロウ畑正憲。
今日も雨風強い。桜散ってしまった。
■ 鈴木創士 『もぐら草子 古今東西文学雑記』 現代思潮社 2400円+税
2022年6月刊。新刊時見落とし、遅まきながら。
2012年1月から21年3月まで「神戸新聞」読書欄に月1回連載したコラム。社会時事と共に古典文学から専門のフランス文学・思想、ギリシャ・ローマ、聖書、さらに映画・演劇・音楽を語る。
「もぐら」とはゴッホのデッサンについての言葉から。「目には見えない鉄の壁を貫いてひとつの通路を開くという行為であり、その壁は人が感じ取ることと為し得ることの間にある」「この壁をじょじょに侵蝕し、ヤスリを使って、ゆっくりと、辛抱強く、それを通り抜けねばならない」。古今東西の文学・思想をもぐらのように掘り返す。
「春死なん」
母上は詩歌に親しみ、古今の詩文を諳んじることができた。西行の「願はくば花の下にて春死なんそのきさらぎの望月の頃」も愛唱。西行は散る桜と共に死に向かう。
入院中の母上が重篤になる。病院までの並木道、桜満開。
〈……桜を愛でるということはここのところ絶えてなかったが、今年は何か違う予感があった。しばらくして満開の桜も雨ですっかり散ってしまい、目の覚めるような青葉の新緑が私の眼を射抜いたその日に母は死んだ。〉
海文堂書店閉店のことも取り上げてくださった。感謝いたします。