■ 『ほんまに』第18号 くとうてん 476円+税
連載陣 その2
●熊本地震と書店 空犬太郎
ブログ「空犬通信」に、熊本地震での書店の被災状況や営業情報をまとめた「熊本の本屋さん」を掲載した。本稿では「被災地熊本の書店の状況が被災地以外のエリアにどのように伝えられたか」、報道を振り返る。災害直後、復旧、復興……、それぞれの過程で次々と異なる問題が発生する。
《震災の「その後」は、ここで終わりと簡単に言えるものではないのである。》
どんな被害を受けたか、どのように復旧したのか、何が必要なのか、何が役に立ったのか、立たなかったのか、それぞれが記録を残すことを勧めている。
《そうした記録が、将来の災害の備えとして機能し、ひいては、この業界を、本を取り巻く世界を守ることにつながるだろうから。》
●兵庫文芸史探検抄 高橋輝次
編集者で古書愛好家。高橋は阪急沿線の古本屋さんで高須剛詩集『わが机上の生き物たち』を見つけた。埋もれていた詩人と言っていいだろう。高橋はこの詩人を知るに至った過程を説明しながら、兵庫ゆかりの詩人・詩集を紹介する。本と人が次々とつながる。
●月刊佐藤純子 佐藤ジュンコ
仙台在住イラストレーター。連載、挿絵と大活躍。今年6月雑誌取材で神戸訪問。本稿はその取材話ではなく、なかよし〈女子の古本屋〉さんたちとの飲・食と買い物。喫茶店モーニングサービスをハシゴ、ランチ、夜の飲み会。若さの証明、仕事の活力、美貌の源?
ミシマ社WEB「みんなのミシマガジン」で「女のひとり飯」連載中。
●まちと古本屋と(2) モトコー・サンコウ書店 永田收 写真・文
元町高架下商店街のサンコウ書店店主・西川さんを訪ねる。1996年開業。
《最初は漫画とかアイドル写真集などが飛ぶように売れた。好調な時期は5年ほど続いた。その後、古書店としてなにか中心になるものが求められるのだと気付いた。客の意見を聞きながら考えた。そこで発見したのが、武道関連の書籍や戦記・歴史もの。これらの本を核にして、いろいろな本を扱って行こうと決めた。》
(平野)〈ほんまにWEB〉連載3本、溜まっていた2ヵ月分一挙更新。