2016年10月4日火曜日

ほんまに 連載陣(3)


 『ほんまに』第18号 くとうてん 476円+税
 連載陣 その3

「読読(よんどく)?」の始まりの話。  
中川充
 昨年12月、中川は本屋さんを紹介するサイト「読読 よんどく?」を立ち上げた。こだわりは写真をたくさん載せていること。外観、内観、棚など、多い店は100枚以上掲載。なぜ、作ったのか? 本稿を読んで、サイトを見ていただきたい。


さて連載となるか?

新刊書店員日々あれこれ PR誌が好き  市岡陽子

 現役バリバリ書店員。PR誌との出会いは大学生時代。先生が雑談で『図書』(岩波書店)を、安価で執筆陣豪華で良い文章の手本が気軽に読める、と勧めてくれた。すぐに定期購読を申し込んだ。

《書店に就職してからはPR誌がより身近なものになった。知らないPR誌がまだたくさんあることも知った。》

 歴史書出版社のPR誌に人気作家が書いていたり、文芸誌並の充実したPR誌があり自店に入らないので他店でもらったり、自分が持っていた出版社のイメージを見直したり、サイン本抽選に応募して当選したり、現在は自分が本の紹介や日記を執筆することになったり。 
 専門書出版社のPR誌は、
《難しいジャンルの知識のとっかかりになるようにし、そしてトピックの流行をつかむ努力をした。(中略)PR誌が書店員としてのわたしを作り、読書の入口を案内してくれた。》

 市岡はPR誌だけではなく、新聞・一般雑誌にも連載や寄稿をしている忙しい書店員。なかなか更新されない〈ほんまにWEB〉でもレギュラー。

横溝正史作品と神戸 第1回 悪魔が来りて笛を吹く(1)  
千鳥足純生
 探偵小説研究家・古書うみねこ堂書林店主による新連載。
 横溝正史は神戸出身。田舎の旧家を舞台にしたミステリーが有名だが、神戸が出てくる作品も数多くある。『悪魔が来りて~』では金田一耕助が須磨にやって来る。須磨寺、月見山、村雨堂、離宮道……、名探偵が事件を調査する。

もっと奥まで~ 野坂昭如『エロ事師たち』(新潮文庫) 平野
 題名だけだと、デビュー作『エロ事師たち』と直木賞受賞作『火垂るの墓』を同じ作家の作品と見なすことは難しい。でもね、共通点がある。神戸空襲はじめ戦争の影。
 前者は生と死、後者は性と死。語呂合わせみたいだが、野坂は一貫している。デビュー作で「焼け跡闇市派」を宣言した。

(平野)元町商店街WEB更新。

 ヨソサマのイベント
 永田收写真展「神戸、撮ってどうなるのか」 
トンカ書店 10.117 (火・水曜日、8日休み)
トークイベント 「SANPO、そして神戸」 安田謙一×永田收
10.9(日)1900開場 1930開演
要予約 参加費1000
詳細はこちら。
http://www.tonkabooks.com/event.html


 平野のイベント
 六甲山魅力再発見市民セミナー 主催:六甲山を活用する会
128回 海文堂、震災、そして陳舜臣さん
10.15(土)10001545 六甲山自然保護センター
要申し込み 参加費1000円 各自お弁当をご持参ください。
詳細はこちら。

 六甲山と海文堂の関係? 同会の刊行物を扱っていたことくらい。昨年末に『ほんまに』第17号で陳舜臣追悼特集を出し、この9月には神戸空襲特集で野坂昭如を大きく取り上げた。六甲界隈にゆかりのあるお二人について平野がダラダラと話す予定。