2021年12月5日日曜日

中野のお父さん

 12.2 元町駅前でBIG ISSUE420。表紙は「クイーン」。販売員さんが、「昨日(発売初日)まとめ買いがありまして」とおっしゃる。原因は裏表紙、タイの俳優「ガルフ・カナウット」。ファンの皆さんが彼のために誕生日広告を出し、さらに購買。立派な「社会貢献」。



 本屋さん、注文品と取り置き品引き取り。積ん読が減ってきたので追加しておかないといけない。知らん顔して積ん読 年末年始お休み用。

 12.4 本日もギャラリー島田、「須飼秀和」グッズ販売手伝い。先週に続いて来廊の方もいらっしゃる。新作追加あり。

 作家・音楽家の新井満、「千の風」になった。ご冥福を。


 北村薫 『中野のお父さん』 文春文庫 2018

      『中野のお父さんは謎を解くか』 文春文庫 2021年 



 文芸誌編集者が次々に直面する小説・作家の謎、事件。相談されると「お父さん」(高校国語の先生)は、待ってました、とばかりに書庫に向かう。見事に謎を解く本の名探偵。「中野」は姓ではなく住んでいる町の名。

 新人賞候補作、応募した人物は? 故人作家の手紙新発見、知られざる恋文か? 会社の机からなくなった著者からの献呈本の行方は?

 殺人事件が出てくるのは1度だけ。それも昔の話。円本の配達をしていた人の思い出話、本の汚れから事件が起きた。

松本清張の「封印」作品、太宰治の意味不明な言葉、泉鏡花と徳田秋声の喧嘩、などなど文学史のエピソードも。

「お父さん」はもちろん著者の分身。

 第3弾が単行本で出たばかり。文庫を待つか、買うか。

(平野)