12.5 「朝日歌壇」より。
〈一隅にポルノ雑誌も並べおき必要悪と老いしや店主 (長野県)沓掛喜久男〉
〈めがね型ルーペを求め挑むがに秋を読み継ぐ寂聴源氏 (下野市)若島安子〉
姉孫から手紙。いっしょうけんめい書いてくれた。だいたい読める、けど、わからないところもある。夜、LINE電話で解説してくれた。
孫姉妹のための絵本を選ぶ。妹の本は舐めても噛んでもいいもの。
さんちかタウンの「ジュンク堂書店神戸さんちか店」が来年1月末で閉店のニュース。
12.7 いろいろ失敗が重なる。ひとつひとつ書き出すのは恥ずかしいし、気が滅入る。口内炎も痛い。いつものように普通に過ごそう。掃除して洗濯して図書館行って本屋に行く。
12.8 孫とLINE電話。声が大きい、やかましい、と家人に注意されて、黙るヂヂバカちゃんりん。
■ 内田洋子 『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』 文春文庫 850円+税
初版は2018年方丈社。
著者はイタリア在住ジャーナリスト、神戸出身。ミラノからヴェネツィアの古書店に通う。そのうちにヴェネツィアに住む。店主と話をすると、代々行商人、山村モンテレッジォが原点、という。毎年夏祭りに出身者が帰郷して、本のお祭り開催。内田の山村詣でが始まる。
過疎の村の歴史、先祖たちの仕事=本の行商の始まり、末裔たちの繁栄、それに1953年から始まる文学賞「露天商賞」のことなど。
本を売る人・運ぶ人の話。彼らは本の情報も運んだ。本を愛し、必要な人に届ける。読書の楽しみを伝えてきた。「普通の人々の小さな歴史の積み重なり」。