2022年8月7日日曜日

鷗外追想

8.2 少々バテ気味ながら、本屋さんをうろつくとシャッキリする。文庫本2冊購入。単行本1冊発注。

 


8.3 夏休み。元町駅前で「BIG ISSUE436号、特集〈平和つくる絵本〉。表紙の絵は、浜田桂子『へいわってどんなこと?』(童心社)より。

 


8.4 「みなと元町タウンニュース」360号着。創刊30年。Web版も更新。

https://www.kobe-motomachi.or.jp/motomachi-magazine/2022/08/03/townnews360.pdf

 

8.6 朝、雨の音で目が覚める。新聞を取りに出る。路地の向こうが白く霞んでいる。

「朝日新聞」別刷り「be on Saturday」に夏葉社代表登場。


 

 『鷗外追想』 宗像和重編 岩波文庫 1000円+税



 森鷗外(18621922年)没後100年。55人の回想。

……鷗外と同じ時代を生き、その風貌と謦咳に接した人々の語る言葉ほど、生き生きと鷗外をよみがえらせてくれるものはない。〉

 文学者、新聞記者、医者、家族……、訃報直後、記念の出版、全集の月報など、それぞれ執筆時期は異なる。納棺前にお顔を整えた近所の理髪師も。

 カバーの絵は、平福百穂「森鷗外父子肖像」。女の子は長女茉莉、お絵かき中か? 茉莉の思い出。6歳くらい、母と陸軍省を訪ねた時のこと。

〈私は暗い、狭い階段を上っていた。私はうれしさで一杯だった。私の眼の前の暗い中に父の長靴の拍車が光り、鳴っていた。(中略)私は父のそばに座って読んでいる本を覗いて見ていた。所々虫の匍ったあとのように字の抜けている黒い横文字の行列は異様な模様のように見えた。頁の端を父の親指がそっと押えている。父の手は黄色を帯びた乳白色だった。切りこみ過ぎないまっ白な爪をつけた薄黄色い父の親指を私は忘れる事が出来ない。〉

(平野)