■ 林喜芳 『詩集 露天商人の歌』 1958年(昭和33)10月 B6 本文49ページ
目次 あるお客さんに 足を見てくらす毎日 照る日もあれば、くもる日もある さばくをあるく日々 いやな季節 なんのこともない一日 詩にならぬ商売 くさる日の詩 古本を売つてみる たいくつな日 はじめて夜店にでる 露天商人になれるか
■『詩集 続露天商人の歌』 1959年9月 B6 本文32ページ
目次 足うらの如き顔 やれやれ人生 もの言えば唇さむい 雨にやられる 地べたの生活 この風景 坐つてゐる考え 大人のオモチャ 阪急電車で うすぐらい太陽の下で 或る日、休んで
いずれも自費出版100部発行
裸 で
むき出しのボクが商売人になれるか
なれないか
皿に
のつて
陳列される
街の片隅
風にさらされて さむい
何か言はうとして 唇がいがむ
皿の上の
ボク
じーつとしてゐる
書影は『神戸の詩人たち』(神戸新聞出版センター、1984年)より。
大倉山中央図書館の郷土資料コーナーにあり。館内閲覧のみ。
林については本ブログ[2014.2.10]で紹介。
(平野)