2014年6月15日日曜日

西加奈子と地元の本屋


 大阪の本屋発行委員会編 『西加奈子と地元の本屋』 140B 352円+税

 大阪の書店員、取次会社担当者有志が「大阪の本屋発行委員会」を立ち上げた。

 日本には多くの方言があり、その土地で食される食べ物があるように、その土地固有の文化を持つ地域「地元」があります。なのに、日本全国の読者に共有されていく「本」の一冊を手に取っても、表面的には「地域性」はほとんど感じられません。

 しかし、その本が生れた場所、その本を生み出した人、そして本を販売する本屋も、既にその「地元性」を含んでいて、それらは一冊一冊の創られ方・売り方・読まれ方に色濃く繁栄して、独自の物語を生んでいるのではないでしょうか。……

「一冊の本の持つ奥行や地元性」を感じている書店員たちの手で、地元の本が完成した。

○特別対談 西加奈子×津村記久子
「大阪を書くことは、ほんまにしんどいか?」

緊急アンケート 超ローカル書店員の証言

なんでこの本、ウチでは売れるんでしょ?

地元書店員ぶっちゃけ座談会

本に大阪らしさなんかいらん?

書店員実録ルポ

いつかは跨ぐぞ! 西加奈子宅の敷居

 

「西×津村」対談は、418日、スタンダードブックストア心斎橋店での「書店員ナイト」(calo Bookshop Cafe 10周年記念)特別企画

 西、イラン・テヘラン生まれ。2歳から堺市、小1から小5までエジプト・カイロ、そして大阪、26歳から東京。

 津村は堺市、阪南市から小3以来大阪市内在住。

――お二人とも生粋の大阪人なんですね。

西 いや、うちは違うと思う。カイロ在住のときは、外では東京弁で家では大阪弁のバイリンガルでしたから。東京では、大阪と京都と兵庫をみんなまとめてとらえていて、大阪ではなく「関西ですか?」って聞かれることが多いです。逆に、私たちは東京をひとまとめにしているでしょ。

津村 関西でも京都の人って、全然違いますよね。

西 やっぱり京都の女の人の方がモテる。東京に行って最初はバーでバイトしてたんですけど、しゃべるとよく「京都の方ですか?」って聞かれた。まさか大阪があかんとは思ってないから、「いえ大阪です」と返すと、「あ」とちょっと残念な感じになるんです。それからは「京都の方ですか?」と聞かれたら、「あぁ、よお言われます」って答える。嘘はついてへん(笑)。

(略)

 私もおじさん仲間と対談を聞いていたのだが、このあたりでみんなが、外に呑みに行こう、言うて一旦退場。
 このあと「対談」は、大阪弁で書くこと、大阪を書くこと、大阪の作家と大阪の本屋などに及ぶ。
「大阪を書くこと」も世界に通じる、すべての場所がローカルである、を直接聞いていなかったのは残念。

(平野)
パーチーでGF・Yさんが本書をプレゼントしてくれました。本書編集に加わったAさんからは『本の雑誌』取材「【海】最後の一日」の画像をいただきました。ありがとうございます。