■ 『ほんまに』第15号 ゲラより (その1)
特集 新刊書店と本の話 〈街の本屋〉海文堂閉店に思う
○「本屋図鑑」編集部 S・Jさん
……喫茶店によるような気持ちで、海文堂に行くのだった。気負わず、仕事以外のことも相談できて、一方で、棚を見ると、背筋が伸びるような気持ちのする、そんな店だった。……
(註)ホンマにこの人、営業訪問? 「彼女ができました」「ふられました」「今、お付き合いしている人がいます」……、【文芸】クマキに言いに来ていました。
○「本屋図鑑」編集部 S・Tさん
【海】との出会いは80年代半ば。本と音楽のことで頭がぱんぱん大阪の〈高校生〉時代。
……ふつうの本屋さんに見えた。少なくとも最初は。さすがに高校生でも、しばらくいれば気がつくのである。いつもよくいく本屋さんとは何かが違うことに。(略、船・海に関する本が目につく。宇宙船や飛行機は大好きだが船には思いはない)〈高校生〉は、自分がよく知っているつもりであった「本屋さん」に入ったはずなのに、よくわからないものがたくさん置いてあるのを見て、とまどい、変だと思ったのだ。……
〈高校生〉君は元町に来るたびに立ち寄ってくれるようになった。
○仙台編集者 H・Mさん
北海道出身、仙台で学生生活、東京に出てライター、全国取材。【海】との縁は1995年の阪神・淡路大震災。長く通い続けてくれた。2000年仙台で出版社立ち上げ。
【海】で最後に買ってくれた本は、『エンリオ・モリコーネ、自身を語る』。
「荒蝦夷」と「マカロニウエスタン」、カッコ良すぎるんちゃうん?
○仙台書店員 ロフ子さん
私、日本中の皆さんに謝ります。
「愛の交換日記」を公開、と私思っているのですが……。
判断は読者に委ねよう。
絵は須飼さんの扉絵。【児童】Tが描かれている。
続く。
(平野)