2014年5月14日水曜日

ランボオの世界


 粟津則雄編 『ランボオの世界 増補版』 青土社 1974年(昭和4912月初版 (所有しているのは7612月第3版)
744月刊「ユリイカ ランボオ総特集」に加篇。

目次
ランボー抄  ヌーヴォー、コクトー、アルトー他  鈴村和成、中條忍、秋庭茂夫訳
富岡多恵子  ランボーという男
窪田般彌  ランボーの幻影
マラルメ  アルチュール・ランボオ  新納みつる訳
長谷川四郎  酔いどれ船同乗記
西脇順三郎  日光菩薩ランボー
吉田健一  ランボオの詩
ヴェルレーヌ  クリメン・アモリス(愛のあやまち) 新納訳
井上究一郎、飯島耕一、ブランショ、篠沢秀夫 ……
山口佳己編  詳細年譜 研究主要参考文献  

350ページ
装幀 加納光於

マラルメの文章は知人への手紙。
マラルメは文学者たちの食事会で一度だけランボオを見かけた。18719月、ランボオがヴェルレーヌのもとに来てすぐのことだろう。

 
「その人は背が高く、がっしりとして、運動選手といってもよいくらいだった。完全に卵形の流竄の天使の顔貌、もじゃもじゃの明かるい栗色の髪、眼は、人を不安にさせる、淡いブルーだった。」何かわけのわからぬものに駆り立てられて、おもい上がってというか、育ちの悪い娘のように意地悪くつけくわえるならば、その人は、洗濯女のようでした。熱さから冷たさにうつりかわるとき、霜焼けで真赤になる大きな手のせいです。それが一人の青年のものであることを考えると、その手はもっと凄じい職業をものがたっているようでもありました。私は知ったのだ、その手が、美しい詩句をすでに書いていたことを。そしてそれが公表されていないことを。すねた、嘲笑的なひだを結んだ口は、その一行をも朗読してきかせはしなかった。

 「クリメン・アモリス」 18737月ヴェルレーヌが発砲事件後、牢獄で書いた詩。ランボオとの愛の生活を、ペルシアの宮殿の悪魔と堕天使の祝宴に喩えた。

……
さて、この悪の天使たちすべてのなかで、
もっとも美しい者は十六歳だった。
花の冠をいただき、くびかざり、ふさかざりの上から腕をくみ、
眼に焔と涙をたたえて、夢をみていた。
……

(平野)
5.13(火)、ジュンク三宮で荒蝦夷『震災学 4』。わがGFの編集工房ノア新刊が見つけられない。碧野圭『書店ガール3』をパラパラしていたら、レジでお客さんの声。【海】のお客さんだったみたいで、レジの人とそんな話をしてはるのが聞こえてきた。『書店ガール』で【海】のことが書かれているのだけれど、娘が読み終わったら送ってくれるというので購入せず。碧野さん、ジュンクさんごめんね。