◇ 【海】史(14)―3
■ 『月刊 Blue Anchor』(3)
第4号から表紙の絵が万浪一良(小林の記憶ちょっと不確か)に代わっている。船が好きな顧客。
☆第4号 25ページ
芦谷川慕情 多田繁次
雑木林の歴史を見て来た――丹生の自然を守るために―― 兵庫県勤労者山岳連盟
太宰治のはがき 坂本哲男
山科のたぬき 木山蕃
真説かぐや姫 室井綽
汽笛(上) 角本稔
ぶっく・えんど
郷土誌の窓 N
海文堂案内板
多田は登山家。『兵庫の山やま』(神戸新聞出版センター)など著書多数。
坂本はどういう人か不明。戦争末期、東京で学生生活。いつ赤紙が来るかという時。太宰に会いたいと手紙を出すと、返事のはがき。カボチャを持って三鷹の太宰宅に。
――玄関に入ると、膝小僧を抱き、柱にもたれてボンヤリしていた太宰治。『米はある』といい、それではと、ごはんを炊き、カボチャを煮て、ほとんど何もしゃべらずに二人して食べた思い出。そのあとで、太宰さんは、井原西鶴の戯作性について、あたかも独白をしているように、時には、歯の欠けた顔にうっすらと微笑を浮かべながら、いろんなことを語ってくれた。そして、情死事件。……――毎年桜桃忌にそのはがきを取り出す。
「わが青春時代を繰る“喪章のついている心懐”」と語る。
室井は「竹博士」と呼ばれた研究者。
〈ぶっく・えんど〉では本と読書に関する話を紹介。小林でしょう。この号では、「読まれ権」=イギリスの図書館で著者に補償金支払いを制度化。点字図書目録など。
〈案内板〉 陶芸書フェア。有名陶匠制作のぐい呑プレゼント。ポートピア国際会議場での美術展案内。
☆第5号 15ページ
ピノチオとピノキオ 植村達男
汽笛(中) 角本稔
ぶっく・えんど
郷土誌の窓
〈ぶっく・えんど〉 丸木位里、俊夫妻「原爆の図」展覧会のお知らせ。学術出版社の割引謝恩セールの案内(読者が直接出版社に申し込み)。
〈案内板〉 “ニュージャーナリズム”コーナー新設。
(平野)