2026年7月6日月曜日

中上健次 路地のビジョン

 7.1 「朝日新聞」朝刊連載小説「早雲」始まる。戦国武将・北条早雲のお話。著者の砂原浩太朗さんは神戸元町育ち。

 通勤電車内、スマホスマホは相変わらずだけれど、本を読む人が何人かいらっしゃる。小学生は学習漫画や童話文庫を読んでいる。

7.2 BIG ISSUE530、特集〈市民による「水道」再生へ〉。



 本好き知人複数がSNSで紹介している本を注文。

7.5 久々の図書館、しばらくさぼっていた。

「朝日歌壇」より。

〈車窓から潮の匂いが流れきて視界にひろごる枯木灘見ゆ (東大阪市)池中健一〉

 ちょうど『中上健次 路地のビジョン』渡邊英理岩波新書960円+税)を読んでいる。中上は熊野の被差別部落=路地を舞台に作品を発表。199246歳で亡くなった。もっと長生きして書き続けてほしかった。ヂヂイは若い頃中上作品を読んだけれど、読みが浅かった。戦後の経済成長、性、暴力、差別がテーマということは、日本近代史を見つめ直すこと。



著者は大阪大学大学院人文学研究科教授。

〈中上は、路地の視座から(再)開発を描いた。(再)開発の動的過程は表象しづらいことも手伝い、小説作品で描かれる例は多くはないが、それを詳細に描いた点が、「戦後文学」における固有の位置を中上に与えている。中上における路地は、差別や(再)開発を表象する虚構の空間である。そこには、戦後日本社会の姿が、彼独自の周縁的な視野から描き出されている。/同時に、路地は、中上の文学的かつ理論的、思想的なビジョンであった。(後略)〉

(平野)