2019年5月16日木曜日

橋本関雪

 アマゾンの誘惑
 9日、山口県周防大島みずのわ出版ネコ社長が所用のため来神。ふだんメールやハガキだから、3年半ぶりの対面。農家兼業で忙しい。
 地方弱小零細一人出版社にまでアマゾンの誘いがある。ネコ社長が中国新聞にその顛末を寄稿。こちらで。
https://mizunowa.hatenablog.com/entry/2019/05/12/085227

 13日、ニューヨーク帰りの和さん来神。毎年この時期こっちで仕事あり、年1回の飲み会。小林さん、福岡さん、ゴロウちゃん、ののさまと赤松酒店。

 西原大輔 『橋本関雪 師とするものは支那の自然』 
ミネルヴァ書房 2007



 図書館本。
 橋本関雪(18831945年)は明治、大正、昭和戦前に活躍した日本画家。日本古典、漢籍をテーマにした歴史画、それに動物画、戦争画で知られる。横山大観や竹内栖鳳と比べると忘れられている画家かもしれない。京都銀閣寺近くの邸宅「白沙村荘」は現在「橋本関雪記念館」、作品・美術コレクションを公開。
http://www.hakusasonso.jp/

 関雪は神戸出身、当時は坂本村(現在の中央区楠町、橘通、多聞通)。大倉山に記念碑がある。
 儒学者の家に生まれ、幼少時から漢学の伝統の中で育ち、家には清国、朝鮮の高官・文人、東洋趣味の西洋人たちが出入りした。生涯で中国を訪れること60回以上、大陸の文化を理解し、自然を愛した。そのうえでヨーロッパの古典や力強い絵に魅了された。熱烈な愛国者でもある。画壇の権威に従わず、群れず、独自の道を歩んだ。洗練より野生・豪放を好んだ。
 私の興味は、同時代を生きた文学者との関わり。坂本村のことも含め、改めて。
(平野)