2023年10月24日火曜日

悪逆

10.22 「朝日歌壇」より。

〈私がしたことにまちがいありませんゴーヤを置いて書店をでました (日立市)加藤宙〉

10.23 先日紹介した、野元正『こうべ文学逍遥』を読み終わる。神戸市職員時代に担当した造園の経験、幅広い教養(文学、歴史、地学など)、美しい写真が披露されて堪能。神戸文学館でもらったパンフレット「花を巡る文学散歩」(神戸市発行)の監修者。

 孫電話。姉は家人からのプレゼントが届いて喜び、妹もいっしょに大はしゃぎ。ふたりが一度にしゃべるから何が何やら聞き取れない。お遊戯会があるようで、その練習も。にぎやか元気で良いけれど、ご近所さんに迷惑かけぬよう。

 

 黒川博行 『悪逆』 朝日新聞出版 2000円+税



「週刊朝日」連載。この人の本は毎回分厚い。本書は379ページ。サイン入り。

強盗殺人事件が次々起こる。犯人は一人。残虐だが、毎回手口が違う。ターゲットは過払い金詐欺、マルチ商法、麻薬密売など大金を隠し持つワル。

犯人と刑事たち、二つの視点で物語が進む。犯人の動機は? なにゆえの殺人? 裏社会の人脈を駆使し、入念な計画と用心深い行動で警察を混乱させる。正体は?

刑事たちは地道に捜査。被害者たちの関係、情報屋をたどって、少しずつ着実に犯人に迫る。

黒川作品おなじみの相棒コンビ、今回は所轄のベテランと捜査一課の中堅が組む。凶悪事件、緊迫した捜査の最中、二人のユーモラスな掛け合い。

ラストは連載時とは変わっているそう。読みたい。

(平野)