12.2 「KOBEまち大2023 再発見・神戸中心市街地の背骨」トークイベント第3回聴講。講師・土井祥子(神戸大学学術研究推進機構SDGs推進室特命准教授、都市形成史)「神戸の『市区改正』と鉄道改良~神戸市街縦貫高架鉄道を中心に~」。
神戸の市街は南北に狭い。明治の初め鉄道が東西を貫いた。地べたを走るからあちこちに踏切ができ、交通渋滞、事故。昭和初めに今の高架になったわけだが、その都市計画がどのように構想され、成立したのかを検証。山手に移すとか、地下化とか、そうなると神戸駅移設とか、鉄道省、神戸市、商業会議所が様々計画を練り、議論。さらに阪神電車、阪急電車の乗り入れがあり、高架化による新しい空間の管理・利用という課題も出てくる。
12.3 「朝日歌壇」より。
〈兵十はまた失ってしまったよ青いけむりはごんのたましい (奈良市)山添聡介〉
〈『はだしのゲン』全十巻を借りてゆく高校生あり久しぶりなり (神奈川県)神保和子〉
〈今東光の一人語りを一人聴く八尾図書館の静謐な部屋 (八尾市)宮川一樹〉
日曜朝のニュース番組のスポーツコーナー「喝! あっぱれ!」の前に出発。京都大谷本廟。電車はすいていたけど、観光地も街中も人はいっぱい。しばらく足を運んでいなかった三月書房を見に行く。離れて見ると開店しているようなシャッターの絵。
■ 田尻久子 『橙書店にて』 ちくま文庫 820円+税
2001年、何の計画性もなく資金もなく喫茶と雑貨の店を開業。08年に本屋も開店。近所の人たち、ミュージシャン、芸術家、文化人が集まる。スタッフを募集しなくても、次々手伝ってくれる人が現れる。人が人を呼び、近隣県から、東京から旅人や作家・詩人もやって来る。いつの間にか地域の文化活動の拠点という存在になった。文芸誌「アルテリ」の責任編集も勤める。
本書は20年にわたるお客さんやスタッフ、びっくりの著名人とのお話。
奇跡のような出会い、切ないお別れも。
(平野)