2024年5月6日月曜日

くらべて、けみして

5.4 連休、溜まっているコミック本を読もう。買って間もない本もあれば、1年以上ほったらかしの本も。



5.5 観光客でいっぱいを覚悟して京都。狸教授にいただいた観覧券、京都国立博物館「雪舟伝説――「画聖(カリスマ)」の誕生――。日本美術史を代表する画家ながら、現存する作品はわずか。もちろん国宝や重要文化財。後世の画家たちが高く評価し、手本にしてきた。その歴史の積み重ねを展示。

 博物館から大谷本廟お参り。河原町に出て、昼ごはん食べて帰宅。

 こいしゆうか 『くらべて、けみして 校閲部の九重さん』 

協力・新潮社校閲部 新潮社 1150円+税 

〈本を読んだことが/ある人なら/一度は見たことが/あるだろう/奥付/そこには/著者の名前/デザイナー/もしくは編集者など/その本に/関わる人たちの名前が/記載されている/しかし/一冊の本に/大きく関わりながら/名を知られることもない/仕事が存在する/それが校閲〉

 字や言葉の間違いを正すだけではない。登場人物の特徴や設定、季節など文章の前後で矛盾はないか、著者・編集者に疑問を提出する。著者と直接顔を合わせることはない。疑問の出し方にも注意が必要。

「校閲」の「校」は比べる、考える、正す、調べるの意味がある。「閲」は「けみする」数える、見る、調べる、読むの意味。

 新潮社は文芸出版社として校閲に力を入れ、「校閲部」は50人体制。

 

 Q.B.B.作・久住昌之 画・久住卓也)『古本屋台2』  

本の雑誌社 1500円+税

 老主人が引く屋台の古本屋。焼酎1杯(100円)だけ飲める、お代わりダメ。酔っ払いは断わる、やかましい客や本の扱いにも注意する。当然本を大事に扱わないといけない。知ったかぶりする常連に、

「アンタ知ってることだけペラペラウルサイよ  今日はもう帰ったら?」

 ご機嫌がいいと、お菓子や豚汁をご馳走してくれる。夜な夜な常連客が集まってくるし、新しいお客も寄ってくる。主人が屋台を出していることがうれしい。多彩な本が登場する。

 

 ヤマザキマリ とり・みき 『プリニウス』

11700円+税)、12740円+税) 新潮社 

 古代ローマの博物学者プリニウス評伝。連載開始から完結まで10年。

 

(平野)まだ積ん読本の下敷きになっている本があるはず。