5.4 連休、溜まっているコミック本を読もう。買って間もない本もあれば、1年以上ほったらかしの本も。
5.5 観光客でいっぱいを覚悟して京都。大狸教授にいただいた観覧券、京都国立博物館「雪舟伝説――「画聖(カリスマ)」の誕生――」。日本美術史を代表する画家ながら、現存する作品はわずか。もちろん国宝や重要文化財。後世の画家たちが高く評価し、手本にしてきた。その歴史の積み重ねを展示。
博物館から大谷本廟お参り。河原町に出て、昼ごはん食べて帰宅。
■ こいしゆうか 『くらべて、けみして 校閲部の九重さん』
協力・新潮社校閲部 新潮社 1150円+税
〈本を読んだことが/ある人なら/一度は見たことが/あるだろう/奥付/そこには/著者の名前/デザイナー/もしくは編集者など/その本に/関わる人たちの名前が/記載されている/しかし/一冊の本に/大きく関わりながら/名を知られることもない/仕事が存在する/それが校閲〉
字や言葉の間違いを正すだけではない。登場人物の特徴や設定、季節など文章の前後で矛盾はないか、著者・編集者に疑問を提出する。著者と直接顔を合わせることはない。疑問の出し方にも注意が必要。
「校閲」の「校」は比べる、考える、正す、調べるの意味がある。「閲」は「けみする」数える、見る、調べる、読むの意味。
新潮社は文芸出版社として校閲に力を入れ、「校閲部」は50人体制。
■ Q.B.B.(作・久住昌之 画・久住卓也)『古本屋台2』
本の雑誌社 1500円+税
老主人が引く屋台の古本屋。焼酎1杯(100円)だけ飲める、お代わりダメ。酔っ払いは断わる、やかましい客や本の扱いにも注意する。当然本を大事に扱わないといけない。知ったかぶりする常連に、
「アンタ知ってることだけペラペラウルサイよ 今日はもう帰ったら?」
ご機嫌がいいと、お菓子や豚汁をご馳走してくれる。夜な夜な常連客が集まってくるし、新しいお客も寄ってくる。主人が屋台を出していることがうれしい。多彩な本が登場する。
■ ヤマザキマリ とり・みき 『プリニウス』
第11巻(700円+税)、第12巻(740円+税) 新潮社
古代ローマの博物学者プリニウス評伝。連載開始から完結まで10年。
(平野)まだ積ん読本の下敷きになっている本があるはず。