8.11 「朝日新聞」の戦争特集コラム〈残響 78年後の「戦争」1〉が日本人戦犯を解放したフィリピン大統領を紹介。フィリピン国民111万人が犠牲になり、大統領の妻子4名も日本兵に殺された。大統領は個人の憎しみ・恨みを越えて決断した。「みなと元町タウンニュース」連載の「西村旅館」関連で触れる予定。
8.13 孫姉妹と図書館。姉はおとなしく本を探す。妹は裸足になって走り回る。係の人にヂヂ・妹注意されて、反省、しょんぼり、「ごめんなさい」。
8.14 孫たちと長く過ごすと、かわいいかわいいだけではすまない。おもちゃは散らかすし、ケンカするし、ダダこねて、泣いて、怒る。猛獣なみに叫ぶ。母親(娘)も強い。
8.15 台風7号は近畿直撃。皆々様ご注意ください。
■ 砂原浩太朗 『霜月記』 講談社 1600円+税
北国の神山藩を舞台にしたシリーズ。
草壁総次郎18歳。町奉行だった父・藤右衛門が家督も役目も総次郎に相続させると藩に願い出て、失踪する。総次郎が町奉行の職に就く。家職、世襲とはいえ、いきなり?
5年前に隠居した祖父・左大夫は名奉行といわれた。なじみの料亭の離れで暮らす。総次郎が相談に行く。
「いかがしたものでしょうか」
「そなたが町奉行になるしかあるまいよ」
倅と孫の重大事に左大夫が動く。
総次郎、最初の裁きは長屋内での盗難騒ぎ。色恋がからんだ狂言。当事者の告白で解決。続いて起きた殺人事件。被害者は藩随一の商家の番頭。女房も殺され、小さな子どもまで襲われる。刃は総次郎、左大夫にも容赦なく斬りかかってくる。黒幕は豪商か、無頼の輩か、藩の重役か? 藤右衛門は関わっているのか? 総次郎は左大夫のアドバイスを受け、ベテランの与力、同心、幼なじみの友に助けられ、探索。
左大夫も藤右衛門も役目一筋、無骨に生きてきた。それでよかったのか。北国の冬は早足にやって来る。人生にも「じき霜が下りてくる」。祖父は孫の少し成長した笑顔を見て倅と孫を酒に誘う。
(平野)